咸池星(かんちせい)

 

咸池は性質が悪い桃花で、永遠に子・午・卯・酉の四宮に居り、この四個の宮垣は桃花の地でもある。もし天姚と沐浴が同宮すれば、桃花の性質はとても重い。昔は「無媒苟合(仲人なしの非合法的結婚)」と言った。

子午二宮では、咸池と大耗は同宮しやすく、この時、大耗はしばしば咸池の桃花性質に強さを加えることができる。そして消耗が発生することを意味する。

咸池は文昌文曲を見るのを嫌うが、昌曲が桃花に変わりやすいからで、咸池の力を強めてしまう。もし文昌化忌・文曲化忌なら、さらに絡み合ってはっきりしない感情の混乱を表す。もし財帛が消耗する兆候が見られたら、それは時に感情の落とし穴とみなすことができる。

貪狼と廉貞と咸池の同宮は、桃花の性質を互いに強め合う。この二正曜が化忌の時も、感情上の煩わしさがあることを意味する。しかし咸池天喜同宮で、廉貞化忌が夫妻宮か女性の命宮にあれば、それは出産か妊娠だけを意味する。

 

 

大耗星(だいこうせい)

 

大耗はふたつあり、ひとつは生年支にもとづいて生じ、ひとつは流年によって生じ、両者の性質は少し異なる。

生年大耗は桃花の性質を含んでいて、流年大耗は一般的に消散を意味する。ここでは生年大耗に絞って説明する。

大耗と咸池の同宮または對拱は、桃花とみなすことができ、しかも性質が悪い。だから廉貞・貪狼・文昌・文曲との同宮を嫌う。さらにこの四曜の化忌も嫌う。それは酒色による散財損失、または「桃花劫(酒色財気の災い)」を表す。

大耗と天虚の相隣は、命宮に天虚を見て父母宮に大耗を見れば、父親にビジネスがあっても喜び楽しむことはできない。子女宮に大耗を見て財帛宮に天虚を見れば、子供が消耗浪費する。

一般的な状況下では、煞忌刑曜が集合した時、さらに大耗を見れば、縁起が悪い状況から実質的損失を招くことを意味する。天虚を見れば必ずしも実質的損失があるとは限らず、もしあったとしても、状況ははるかに穏やかである。