命宮・身宮のみならず、紫微斗數命盤において諸事を判断する場合、この三方四正がとても重要になります。

対宮は本宮の対面にあり、本宮を出発地と考えた場合、対宮はその目的地といった意味合いを持っています。ですから三方四正の中で最も強い影響力があります。本宮の力量を10とすると、対宮の力量は7です。

三合宮は本宮から左右4番目に位置し、正三角形を形成します。本宮とは密接な関係にあり、三合宮の力量は3.5+3.5=7になります。

隣宮は本宮を挟んで左右に位置します。隣宮が特に重要となるのは、次に挙げる對星によって本宮が挟まれている場合です。隣宮の力量は1+1=2になります。

 

左輔・右弼  天魁・天鉞  文昌・文曲  擎羊・陀羅  火星・鈴星  地空・地劫

三台・八座  恩光・天貴  天哭・天虚  龍池・鳳閣  天官・天福

 

 

本 宮 (10)

対 宮 (7)

三合宮 (7)

隣 宮 (2)

命宮

遷移宮

財帛宮・事業宮

兄弟宮・父母宮

遷移宮

命宮

福徳宮・夫妻宮

交友宮・疾厄宮

財帛宮

福徳宮

事業宮・命宮

疾厄宮・子女宮

事業宮

夫妻宮

命宮・財帛宮

田宅宮・交友宮

夫妻宮

事業宮

遷移宮・福徳宮

子女宮・兄弟宮

福徳宮

財帛宮

夫妻宮・遷移宮

父母宮・田宅宮

父母宮

疾厄宮

子女宮・交友宮

命宮・福徳宮

兄弟宮

交友宮

疾厄宮・田宅宮

夫妻宮・命宮

子女宮

田宅宮

交友宮・父母宮

財帛宮・夫妻宮

田宅宮

子女宮

兄弟宮・疾厄宮

福徳宮・事業宮

疾厄宮

父母宮

田宅宮・兄弟宮

遷移宮・財帛宮

 

たとえば命宮を本宮として看命する場合、三方四正にある星が上記の力量ですべて命宮内に同時に存在していると考えるといいでしょう。10+7+7+2=26

 

先ほども触れましたが、本宮を出発地点と考えた場合、対宮はその目的地点といった意味合いを持っています。ただ、基本となるのはあくまでも本宮であり、本宮の性質を持ったまま目的地である対宮を訪れるといったイメージを思い浮かべてください。

たとえば、命宮には特に学芸分野の才能を示す性質の星はないが、遷移宮には学芸分野においてすぐれた能力を発揮する文昌・文曲が入廟で坐しているような場合、特別に頭脳明晰であったり芸術的センスにすぐれていたりするわけではないものの、学芸分野に対する指向性が強く、その方面に対して努力を惜しまず、最終的にはこの分野において才能を開花させることができるようになります。

逆の場合、最初から頭脳明晰で芸術的センスに恵まれていて、取り立てて学芸分野に対して必死に努力することもなく、持ち前の能力を生かしながら人生でパフォーマンスすることができる性質を持ちます。

このように、厳密には本宮と対宮は役割が異なりますが、表面に出てくる特徴としては、どちらの場合においても「学術・芸術分野において才能を開花させる可能性が高い」という傾向として現れることになります。したがって通常の看命作業では両者をあえて区別する必要はなく、何か細かく分析する必要がある場合に限り、こうした理屈をわきまえたうえで判断すればいいのです。