廉貞化祿

廉貞は権柄の星なので、命宮廉貞化祿者は大いに権威が備わっていることを表します。職場では能力が強く、友人や同僚の助力と部下の支持が得られ、しかも指導的役割を果たす持続性が増します。

廉貞は本来コミュニケーションに長けていますが、廉貞化祿はその交際手腕をさらに柔軟にさせます。また交際接待にお金を費やすことをいとわず、それによって対人関係を改善でき、事業もスムースに推進できます。

廉貞は次桃花の星です。化祿は廉貞の心を動かして桃花(酒色財気)の情を開きます。入廟であれば、正常な感情が順調に進展し、純潔をお互いに守ることができ、これは正常な桃花です。落陷であれば、簡単に感情の困惑が生じ、婚姻は紆余曲折を免れるのが難しく、さらに煞星またはその他の桃花星が加われば「泛水桃花(氾濫するほどの桃花)」の性質が出現し、不正常の桃花となります。男女間の感情が動くにとどまらず、酒色に溺れたり貞操を失って名を汚したり、さらには婚姻の決裂に至ります。

廉貞化祿が事業宮にあれば、異性関連の事業に従事することができ、またコンピュータ・家電製品・農林水産業・養殖・外国貿易といった職業に適し、いつも思いがけない財や労せずして入る財に恵まれます。申地の事業宮を最も好み、甲年生まれの人は三奇照命で富貴は続きます。

廉貞化祿が命財官にあれば、事業は順調で地位上昇の象意があります。命宮または田宅宮に入れば、財産があって桃花も帯びていることを意味します。六親宮に入れば、異性縁があることを意味し、暗桃花に属します。

大限・流年に廉貞化祿が巡れば、過去に解決不能だった問題も容易に解決する可能性があります。吉星に会えば喜慶があることを意味し、未婚者は理想の対象に出会うことができます。しかし煞星に会えば、感情こまやかに相手の心を打ったとしても、結果は出ません。

 

破軍化權

仕事上でリーダーシップを発揮しますが、行動は強気で情緒の変化が大きく、部下の心をつかみにくい傾向にあります。偏財運が強く、突然に思いがけない財が入る現象があります。しかし感情には不利で、言い争いが多く互いに譲歩しません。

破軍化權は駅馬(移動)を表し、寅申巳亥の四馬地にあれば、駅馬の作用がくっきりと現れます。破軍化權は水が木を生じるので、自己の成長を促し、木の生死にかかわる権力を掌握し、積極主動で成長奮起、必ず水を消耗するため「先敗後成」の意味があり、絶えることなく自分が中心となって拡張します。

破軍化權は、自分に潜在する聡明さと知恵を、すべて表に露出させることができ、それを十分に多方面に発揮し、全部の計画を掌握し、基準の変化と改良を行い、権柄を手に入れます。だから廟旺時は、その構想は公明正大で、必ず権柄を掌握します。この種の権柄は人の尊重と賛美を受けることになりますが、落陷であれば不完全で、一方に偏った現象が起こりやすく、過ちを指摘され批判されます。

破軍化權時は、性格が強く荒っぽく、負けず嫌いでますます争い、比べようのない暴発力・暴破力を持ちます。廟旺であれば英星入廟となり、武職は高い地位に登り、軍隊に身を投じればすばらしい功績を上げ、軍中の大将になることができます。投資商売でも成果を収め、大企業の創始人材か開拓展開のエキスパートになります。陷地は横発横破して成敗が多く、加煞で運限に逢えば、事業の移動変動拡張をしてはいけません。さらに新たな行為によって以前の仕事を放棄してはならず、身をもって大破敗を防ぐ必要があります。

財帛宮廟旺は「先去後来」を意味し、出たり入ったりの繰り返しですが、最終的には財旺となります。陷地なら、財は一度去ったきり回ってきません。破軍化權が事業宮にあれば、商売人は苦労して稼ぎ、公職人員は昇進あるいは職位変動の兆しがあります。自ら動いて仕事を奪い取ることで変化しますが、廟旺はとても良い変化になり、落陷は失職やトラブルに見舞われます。遷移宮にあれば命宮を沖動し、東奔西走して苦労することになります。夫妻宮にあれば、言い争いや干渉といった事情が発生します。しかし吉星の会合によって争権の現象は減少します。田宅宮にあれば、整理あるいは修繕した居住環境を意味します。子女宮にあれば、子女は親の言うことを聞かず、反抗心が強烈であることを表します。

申・酉地坐命化權を最も嫌い、人が悪くて頑固、人情や道理が通じず、顔つきが憎らしく、言葉はつまらなく、君子はこの人と距離を置き、小人はこの人を尊敬します。昌曲同宮も嫌われます。何度試しても結果が出ず、一生貧乏です。四煞同宮は孤独で官職を去り、劫空同宮は一生ぶらぶらしてまともに働きません。

 

武曲化科

武曲は正財星ですが、化科は必ずしも財を意味するのではなく、知名度が上がることを意味します。武曲化科の人は財務方面の管理に能力があり、財産があることを知られていて、本人は得意満面の態度です。銀行など金融業界で仕事をするのに適し、昇進のチャンスがあります。商売人は安定した財を稼ぎ、公職人は清らかな名誉を得ます。もし煞星が同宮すれば見かけ倒しです。

運限に武曲化科の三方に祿存か化祿が加会すれば、利益を獲得して有名になり、名利双收です。三方に擎羊か煞忌が来沖すれば損財の現象があり、運限に逢えば借金が利息を生むか、そうでなければ小利によって大利を失います。

卯・酉宮は武曲陷地のため、苗を植えても育たず成就しません。武曲は宮干壬化忌を最も嫌い、必ず事業の破敗か財富の破敗があります。巳・亥宮で武曲化科と破軍化權が同宮すると、財を得ても再び失う意味となり、財を守ることができません。加煞者は財が集まりにくく、もし友人に貸したなら絶対に戻ってきません。

武曲化科が財帛宮にあれば、安定した穏やかな財を得て、多くの貯蓄があり、主婦はヘソクリができます。事業宮にあれば、経済界か軍警職に従事するのに適し、名誉を得て事業も成功します。陷地なら財はあっても支配権がなく、見かけ倒しです。

 

太陽化忌

太陽は男性の象徴で、化忌に取りつかれると近親男性(父・夫・息子)との関係がうまく行かず、心情が不安定になり、簡単に怒気を生じて言い争うので、感情的に話すのは不利です。また失恋現象があり、眼晴の病気があり、近視が多く、眠れずイライラして不安になります。

本来が動星の太陽に化忌が付くと、さらに忙しく東奔西走することになり、人生行路に紆余曲折が増し、大変な苦労をします。旺宮であれば苦労は実りますが、陷宮では口舌是非が多く紛争に悩みます。己の意見に固執し他人の意見を聞き入れず、忍耐力に欠け、挫折や打撃に耐えられず、万事が意のままにならず、最後は天を恨んで人を咎めます。年少時は父親と縁が薄く、女性は夫に災疾があり、煞曜が多ければ生離死別します。太陽化忌は何事も計画性に乏しく、さらに軽率に行動することがあり、往々にして知らず知らずのうちにトラブルや面倒ごとを招き、いたずらに困惑します。

事業宮太陽化忌は職場の仕事が思うように行かず、妨げが多く変動が大きく、功労は人に奪われるか、他人のために無駄に苦労して忙しく働きます。もし太陽化忌が天刑に逢えば、訴訟や牢獄の災難に注意が必要です。