●刑忌夾印格(けいききょういんかく)

 

①天相(印)が左右隣宮から化忌(忌)と天梁(刑)の相夾を受け、さらに煞星に沖破される。

②天相(印)が左右隣宮から陀羅(忌)と擎羊(刑)の相夾を受け、さらに煞忌星に沖破される。

この格の人は刑傷(殺傷・刑罰)、剋害(けんか・傷害・搾取)、破敗(荒れ果てる)・災難に注意しなければならない。

 

天相は印星と呼ばれ、印鑑・玉璽(皇帝の印章)といった物事を責任を持って管理し、世間からは権力の象徴とみなされている。

紫微斗數の命盤において、一般的に正曜はどれも三方四正の組み合わせが重視され、夾宮の状況は双星を除きそれほど重視されない。しかし天相星については夾宮の星系性質が三方四正よりかえって重要になり、これが天相の特徴である。

 

天相星自身は“独立”の特質が足りず、印星といえども玉璽を管理しているだけで、本物の権力を握っているわけではない。だから天相星は簡単に環境の影響と支配を受け、善を見れば善に、悪を見れば悪に流れる。

 

もし擎羊と化忌が天相を挟めば、とても凶悪な刑忌夾印格となる。その人の個性は独特で、人と折り合いが悪く孤立して、成り行きまかせを受け入れられず、銭財によって思いがけない災いを招き、訴訟を避けられず、終身不吉である。だから世俗を離れると良い。

 

これとは別に、天梁と化忌が天相を挟み煞忌星が加会すれば、刑獄の格局とみなす。その凶悪さは擎羊と化忌の相夾にわずかに及ばないが、もし天相が六吉星の加会か天梁化科を見れば解消でき、天梁化祿を見れば刑星が財を貪り、かえって凶兆が増す。

 

およそ刑忌夾印というのは、天相所在宮位をめちゃくちゃにして収拾がつかなくさせ、まともなことは全くできなくなってしまう。流年・大限が刑忌夾印に逢えば、天相所在宮位は決まって何ごとも成し遂げられない。

刑忌夾印が命宮にあれば、自分に刑傷があるか体弱多病、事業不振、生活困窮、人縁不利、単身孤独などの意味を持つ。財帛宮にあれば、財運のひっ迫や財源の欠乏がある。事業宮にあれば、事業にプレッシャーが多かったり、資金繰りが機能しなかったりする。遷移宮にあれば、一歩外へ出ると災難が降りかかる。福徳宮にあれば、心配や不安が多く、精神生活と物質生活に悔いが残る。田宅宮にあれば、家庭が落ち着かなかったり、不動産購入が災いを招いたり、投資不動産業が破産したりする。六親宮にあれば、親しい人から横領・搾取されたり、親族によって不幸な目に遭わされたりする。父母宮は親や年長者の庇護を得られない。

 

 

 

天機

 

紫微

破軍

 

 

太陽

 

 

範例

 

天府

 

武曲

七殺

 

 

太陰

 

天同

天梁

天相

 

命宮 丑

巨門化忌

 

廉貞

貪狼

 

天相

祿存

命宮 巳

天梁

擎羊

廉貞

七殺

 

 

巨門

陀羅

 

範例

 

 

 

紫微

貪狼

 

 

天同

 

天機

太陰

天府

 

太陽

 

武曲

破軍