■特徴1

巨門在子午坐命は、隠れているのが良くはっきり目立つのは良くなく、だから「石中隱玉」格と称する。巨門は「暗曜」であり、命盤にあっては口舌是非の象徴であり、明争暗闘、主要な問題は口舌である。この星は別人の光輝を遮蔽することができ、他の星を妨害するから「暗曜」と呼ぶ。是非暗昧を主宰し、紆余曲折の意味を持ち、変化性最大の星曜のひとつである。

巨門の人は反応が鋭く敏感で、物事の観察が得意、物事の道理を分析し、連想力が強く、頭が切れ、弁舌の才能上で表現することを愛し、闘争性は強靭で、勝手に判断したり他人の隠し事を暴露したりするのが好きで、自分の欲望を発散させ、他人を思いがけない災難に導いてトラブルや恨みを招き、そのため人間関係が悪い。

自身の修養を多く充実させ、また言葉で容赦なく悪事を暴露し非難を浴びせる天性を収縮させ、才能を内向きに変換させれば、大業を成すことができる。

 

■特徴2

巨門在子午坐命は「石中隱玉」格といい、これは一種の特別な格局である。才智は必ず内に温存して、はっきり目立ってはならない。しかし巨門の人はかえって逆走し、出しゃばり好きで、いつも社交の場面では途切れることなくしゃべり続け、自分を表現し、収縮させにくい天性である。これにより成功の階段を上る前に、紆余曲折の練磨を経験する必要があり、才能は少しずつ変化・成長し、才智を内に蓄え露出しないようにさせる。いわゆる「石中隱玉」は磨かなくては目立たず、切磋琢磨の経験によって才能は良玉になり、そうでなければ終生ずっと石頭のままである。

この格局の人は、若いうちにあらゆる試練を経験して鋭気を磨かなくてはならず、才能は徐々に驚くべき才華として露顕する。一生労碌を免れにくく、早運は悪く、中晩年に発達する。ただしこの格局の人はどのような貴顯かを問わず最頂点に立たないほうが良く、もし出しゃばり目立てば内に含んだ本質と相反することとなり、それが原因でいざこざ・横暴なふるまいを引き起こす。

 

■特徴3

巨門在子午坐命のもうひとつの特色は鋭い眼光であり、鋭敏な観察力が備わっていて、しかも逆境の中にとてもすぐれた忍耐力があり、この種の資質は一般人が学んで得られるものではないが、それがかえって消極的な方面に向かい、豁達(明るい性格でこだわりがなく人の意見などをよく受け入れる)度が欠乏し、多くは陰暗面が著しく重く、多疑・猜疑を好み、古書に曰く「於人主暗昧(真偽不明)、疑是多非(善を疑い悪が多い)」。人間性の暗黒面を察知することが得意で、何事もすべて普通の人よりさらに深入りして見ることができる。

しかし漢書・東方朔に伝え曰く「水至清則無魚(水清すぎれば魚住めず)、人至察則無徒(人も観察がすぎれば誰も近寄らない)」。あまりにも細かくて過度に観察が厳しい人は、それこそ他人の小さな欠点を受け入れることができない。よって巨門の幽暗は、廟旺の太陽の来会が必要となる。このことから巨門在子午坐命は子宮が午宮より優勢で、子宮の三方に会する事業宮は太陽が辰宮入廟、巨門の暗を解消することができるからである。

そして午宮の巨門は三方に会する太陽が戌宮弱陷であり、巨門の幽暗を解消する力がなく、性質は多疑で是非を引き起こしやすい。

 

「石中隱玉格」・・・巨門在子午坐命、無煞有吉、逢化・權・祿同宮或會照、此格之人、猶如埋藏在石頭中的一塊「寶玉」、須歴經琢磨後、方能有所成就、理想高遠、見解先進、早年勞心勞力、經過一番艱苦奮鬥後、才會證明他是正確的、至中晩年始能發達、富貴名揚。適合國武貿・代理・業務・文化・教育等工作。