■特徴1

武曲在辰戌坐命は武曲星系で唯一独坐の宮位であり、この構造性質は単純で、最も十分に武曲星の特性を発揮できる。

武曲星の性情は剛烈(気概が強い・気性が激しい)・耿直(正直・率直)で、積極的で断固としていて、頑固で妥協せず、蕭殺(秋の冷気が一瞬にして草木を枯らす)の気を帯びている。辰戌天羅地網の地に落ちることによって、その人格が家庭の懸念・牽制、環境の制限、社会的規範などなどを受け、剛烈な性質を収斂させ、率直かつ豪快でこだわりがない性格に変え、だから接近しやすく外での出会いも順調になり、人生の波動を減少させてその安定を助ける。

 

■特徴2

武曲在辰戌獨坐は対宮貪狼で、武貪の暗格である。主要な星曜会合は丑未宮の武貪と同じだが、三方に破軍星を見ないため、性質は比較的穏やかで曲折が少ない。しかし試練を経験してこそ棟梁になれるため、出世は遅い傾向にある。古書に曰く「武曲墓中居、三十才發福」。これは武曲星の意味を述べているのであり、練磨の経験をしてこそ大器は成る。

武曲星在辰戌宮は星曜入廟で、「將星得地」格となり、卓越した知恵と計略があり、組織指導能力が強く、攻撃も守備も得意で、権威で大衆を屈服させることができ、古書に曰く「將星入廟實為祥、位正高官到處強;守地攻城多妙策、威風八面揚邊疆」。この格は軍警武職に最も適し、とても良い発展空間を持つことができる。

 

■特徴3

武曲は財星、主動積極的で開拓創造によって財を生むのが得意、辰戌天羅地網の位置に落入するとその人格は束縛を受けるが、また羅網構造の保護も受け、人生の揺れ動きを減少させることができる。しかし羅網構造の保護を受けた辰戌の武曲は、果敢に取り組もうとする精神の勢いをすでに削減しているため、武曲化祿を好まない。化祿のぐずぐずした丸め込みを嫌い、旧習を踏襲し、ただ安穏だけを求め改革を願わず、実際の仕事に没頭するばかりで、知らず知らずのうちに雄大な理想や遠大な志を失う。その最たるが「己」年生まれの人で、武曲化祿が命宮にあり、さらに文曲化忌の同宮を見るのが良くなく、行動がいい加減になりやすく、往々にして将来の見込みがない。また武曲化科も好まず、一芸に頼って生計を立てることになりやすく、小さい名利を得て新しいものを取り入れようとは思わず、短慮で頑固、いとも簡単に古いしきたりを踏襲するように変わってしまう。

武曲星が天羅地網の位置に落入すれば、羅網構造の保護を受け、果敢に取り組もうとする精神が削減してしまうため、かえって武曲化權を好む。その企画心を増強することができ、積極奮発進取して、天羅地網を突き破ることができるからである。

 

「將星得地格」・・・武曲在四墓地(辰戌丑未)坐命、生年支もまた辰戌丑未の者、多才多能、知恵は人並み以上、権威は抜きんで、成就は高い。昌曲に逢えば文武両道、吉星に会えば財官双美、高い地位が期待できるが、早年は辛苦し大器晩成格局に属す。