チック症(トゥレット症候群)の報酬系の暴走を止める方法 | クラニオセイクラルな日々-あたまをさわれば幸せになる

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大阪市淀川区西中島かなや整骨院院長のブログ

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チック症の原因になっているのは心身の過緊張と、それを解除する行為に脳の報酬系が異常に反応することなんだろうな、と思っている。緊張がきれいに取れてしまえばチックの起こりようはないと思うのだけれど、それはなかなか難しい。でも整体でもマッサージでも気功でも、心身の緊張を和らげると一時的にせよチックは改善する。

 

ただ誤解してほしくないのは、チックは治ったのではないしそこからチックの出る頻度が減っていくとか程度が軽くなるということはあんまり期待できない。人間生きていれば必ず緊張することはあるし、そうすればそれを解除するための行為(=チック)は再び出現する。チックが再発したことがストレスになって心身は緊張し、それを解除するためにチックは徐々に頻度を増してゆく…。

 

何度も書いているけれど、緊張を緩和するために咳ばらいをしたり顔をしかめたりすることは誰でもやっている。それが傍から見て奇異に見えるほど繰り返される場合がチック、ということよね。それではなぜ緊張緩和のための動作が際限なく続くのかと言えば、そのことによって報酬系が暴走してしまうからだ、とオレは思っている。

 

報酬系というのは「欲求が満たされたときに快く感じる脳のメカニズム」のこと。空腹時になんか食べると満足するよね。一生懸命練習して賞をもらったら嬉しい。そう感じる仕組みが報酬系。報酬系が働いて快さを感じることは、「やる気」の源になる。今度の大会でも頑張って賞をもらおう、とか思うわけよね。ところが難儀なことに競馬とかパチンコで勝った時の満足感も報酬系の働きなのよ。パチンコに「やる気」というのも変なのだけれど、勝った時の満足感をもう一遍味わいたいというのがギャンブル依存よね。これにも報酬系が関与しているの。タバコとかアルコールとかも同じ。通常は報酬系を抑制する仕組みが脳の中には存在するのだけれど、それが何らかの理由で働かなくなってしまうと難儀なことになってしまう。

 

これは生理的なもので、意思の力ではどうなるものでもない。それでね、おそらくはチックも同じメカニズムであると思う。欲求があって、それを満たす行為がある。そうしてそれが次の欲求を生み出す。その繰り返しが報酬系。それがものすごく短いスパンで矢継ぎ早に起きてしまうのがチック症ということになる。スパンが短くなるのはチックで行われる行為がごく短時間であるから。そうしてそのことが報酬系をさらに暴走させることになるのだと思う。

 

報酬系の暴走にブレーキをかけるにはどうするか。オレが考案した「鎖骨ストレッチ」というセルフケアがある。もともとPTSDみたいに同じことが頭の中をぐるぐる回っている状態を改善するための手技だったんだけれど、自律神経の調整にも有効。報酬系を構成する大脳辺縁系の偏桃体を調整できるのではないか、というのはいつもご指導いただいている心療内科の医師のご意見。

 

アホみたいなケアだけれどこれでPTSDから閃輝暗点から喘息からヘルペスの残存痛まで改善してるから、やってみる価値はあるよ。うまくいったら教えてくださいね。

 

鎖骨ストレッチのやり方はこちら

 

動画を見ていただくとわかるけど、オレはじっとして話すことができない。これは「多動の名残」だと特別支援教育支援員の講習に行った時に教わった。