学校の教員はやめてしまったのだけれど、国家試験の結果は気になる。何せオレのUSPは国家試験対策だったからね。

その柔道整復師国家試験、今年の合格率が5割を下回ったという。原因は学校が儲からなくなって受験対策にまで経費をかけられなくなったからだろうと思う。

要は若者にとって柔道整復師が魅力ある職業ではなくなったということ。そのため入学志望者が激減した結果が、これよ。

医師と同じように健康保険を取り扱えること、これはね、いろんな意味で下克上だったのよ。医師が柔道整復師の保険取り扱いを感情的に非難するベースにこの「下克上」があったと思う。

それから独立開業。一国一城の主となれることも柔道整復師の魅力だった。これもやっぱり下克上。

だからね、オレが教員になった頃の専門学校の教室にはヒリヒリした殺気のようなものが漂っていた。今までの人生から起死回生でのしあがれる可能性のパワーは凄かった。

こうなってしまった原因のひとつは、オレの言うところの「お医者さんごっこ」。医療を志向してエビデンスにこだわる余り整形外科の劣化コピーみたいな柔道整復師が増えてきた。

もっと言うなら医師を頂点とするヒエラルキーに潜り込むことで柔道整復師の存在価値を高めよう、という考えが蔓延してきたことが逆に業界の魅力を減じてきたのだと思う。

医業類似行為という言葉に反発して見せるのも同じことだろうね。柔道整復は医業の一部だから医業ではない。そのことを認識するから誇りをもって業務ができるのだとオレは思うのだけれどどうだろうか。

セミナーの宣伝をするつもりが話があらぬ方向に行ってしまった。頭蓋骨を調整して自律神経のバランスを整えると花粉症やらコロナの後遺症やら滲出性中耳炎やら普通の医療機関では対応できないような症状のケアができる、という内容。

宣伝はまた改めて。