『荀子』

(じゅんし)

 

中国戦国時代の思想家、儒学者。

 

 

人の本性は善である、

と性善説を説いた孟子に対して、

逆に、人の本性は悪である、

と性悪説を説いた荀子。

 

人は、善人、

人は、信頼できる、

という考えの孟子に対して、

人は、悪人、

人は、疑ってかかれ、

という考えの荀子。

 

 

本当は、孟子の性善説を支持したいけれど、

世の中はそんなに甘くない、

結局は、荀子の性悪説、

という人もいるでしょう。

 

孟子は、理想論で、

現実的に考えれば荀子ということです。

 

現実的に考えれば、荀子。

シビアに考えれば、荀子。

 

好んで荀子ではないけれど、

生きていくためには荀子。

 

そんな声が聞こえてきそうです。

 

それだとなんか、

荀子の思想は、必要悪な考えに思えます。

 

皆さんは、どう思いますか。

 

私は、荀子の思想は

素晴らしい考えだと思います。

 

表に立ってそれが言えます。

 

 

 

孟子の性善説。

荀子の性悪説。

 

教育に例えるとわかりやすいです。

 

孟子的教育は、自主教育。

荀子的教育は、義務教育。

 

自主教育は、本人の自主性を重視し、

意志を尊重し、

一見、素晴らしいのですが、

実際には、子供が自主的に勉強するのか。

 

自主的に勉強する子供は、ごく一部でしょう。

 

結果的に、社会は超格差社会になるでしょう。

 

全体として、それで良いのか。

 

1人1人にとっても、本当にそれで良いのか。

 

 

一方、義務教育は、強制。

 

一見、本人の意志をないがしろにしていますが、

子供にしたいことだけをさせて、

本当にそれが子供の為になるのか。

 

そもそも論として、

基礎学力もない人間に、

社会で、本当に好きなことができるのか。

 

 

 

塾の経営者がこのようなことを言っていました。

 

受験生は合宿形式で学ぶと

成績が飛躍的に伸びる。

 

全く甘えを許さない、

有無を言わせない環境に身を置き、

徹底的に勉強をやらせると

急激に成績が上がる。

 

 

 

あるビジネス講座は、

厳しいことで有名ですが、

そこには運営者のポリシーがあります。

 

講座中は、しごいて、しごいて、しごきまくる。

 

できるまで帰さない。

そして、何度でもやり直させる。

 

一見、乱暴なやり方のようですが、

受講生は、後に軒並み結果を出し、

感謝の連絡がたくさんくるそうです。

 

そして、その講座は、

常に予約待ちが続いているそうです。

 

 

 

孟子の性善説。

荀子の性悪説。

 

どちらを支持するというより、

両方を使いこなしましょう。