肩、腕が筋肉痛のような重み・痛みがある、というお客さんが来られました。
たとえば、座った状態で腕をだらん、と垂らしていると、肩が抜けそうになる感覚なんだそうです。
でも、いわゆる肩痛のように水平にあげたり、腕を耳に近づけたりするのは平気。平気どころか、下に垂らしてるよりは楽、なんだそうです。
それで、「一番楽なのはどういう状態なのか?」と質問してみました。
すると、腕を肩の位置まであげてそこで腕を曲げて台に乗せている状態のときが楽、とのことでした。
起きたときはまず枕かなにかを抱いてそこに曲げた腕を乗せてアゴものせてると痛みが楽になるそうです。
肩痛にはこんなふうに腕をあげたら痛い、のではなくて、腕を降ろしてると辛い。腕をいくら回しても、むしろそのほうが楽、というタイプの肩痛もあるんですね。
考え方は、腕を降ろしてると辛い。だけど曲げてると楽。さらには、肩の位置で水平に曲げてると楽。という情報から判断していきます。
降ろしてるときと曲げてるときとで、なにが違うのか?
曲げてる位置が、下のほうで曲げてるときと肩の位置までもってきたときと、なにが違うのか?
肩の位置で・曲げる、と体のどこにとって「メリット」があるのか?
一番楽なときに、「どこが休めているか」ということです。
それを考えていくんです。
歪みやズレなどでわからないことも、お客さんからの情報を元に「考えて」いけば、ヒントは明確に浮かび上がってきます。
歪みやズレに重きを置いちゃうと、たとえば、腕を挙げたら痛い、ときのズレと腕を降ろしてるときに痛い、ときのズレとを区別する方法ははっきりしていない部分があっても、とにかく「ズレてるから、そこが悪いんだ」と指摘されがちな傾向があるように思うんですね。
悪いところを退治しようと思うと、ちょっと見えにくくなることがあるんですが、「それによって(悪いところではなく)メリットをどこが受け取るか」と想像してみると、「あっ」と閃くことがあるんです。
つまり、悪いところを探すか、良い面を探すか。ということですね。
今日もありがとう。