もともと、首が痛くて寝返りもつらい、という方だったのですが。
膝が痛くて正座ができない、やや横に崩した位置にしか、足をもってこれない(踵をお尻のところまで持って来れない)というのもありました。
およそ3ヶ月前からだそうです。何があったのか、とお聞きすると、転んですごく腫れ上がったのだそう。
その腫れが退いてからも未だに正座ができない、とのこと。
ムリしても、膝のまわりが痛い、膝から下がつっぱる、などなどがあって。
レントゲンでは骨には異常はないそうですよ。
体を見たら、そりゃまあ、歪んではいます。こっちの肩が下がってる、とか。足の長さも違うし、つま先の向きも左右でアンバランス。
「だけど」この方の膝痛と、歪みって因果関係ないですよね?だって、転ぶまではなんともなかったんですから。
念のためにお聞きしたら、転ぶまでは膝はなんともなかったそうです。
比較的ご高齢の部類に入るのかもしれませんし、比較的細身ではありませんが、転ぶまではなんともなかったんです。
ということは、体重も関係なし、年齢も関係なし、肩の高さや骨盤の歪みや股関節の異常や足の長さも、関係ない、ってことですよね?
転ぶまでは、なんともなかった。
この一言がキーワードです。
今、どんなに、体が歪んでいようと、今、おいくつであろうと、「転ぶまではなんともなかった」という証言を覆せるものではありません。
つまり。
転んだあとから正座ができなくなったんです、「だから、転んだことが原因ですね」という小学生でもわかる捉え方を大人ができるかどうか、なんです(苦笑)。
股関節のときにも書きましたが、これは膝におけるムチウチ状態なんじゃないか、と僕は「想像」しています。
筋肉を固めて、体を守ってるんじゃないか、と。
ここではその話はしませんが。
どこかが痛いときに、検査すれば、歪みも見つかるでしょうし、骨盤も傾いているかもしれません、足の長さもたぶん違うと思います。
だけれども、痛くなったキッカケに眼を向けたら、そういうのは吹き飛んでしまうくらい、原因がはっきりしてることもあるんです。
基本の基本、いつから、何があってから痛くなったのか。これをキチンと聞いてちゃんと受け止めること。
これは大事なことなんじゃないか、と僕は思ったりします。
今日もありがとう。
Kさんへのおまけ。
この方は、片方の足をお尻の下に敷くことができないのでした。
女の子座り、まではできるんです。あともう少し、足を寄せてきてお尻のところまでもってこれない。
これをじっと観察しながら、足をお尻に近づけるには、あと、どんな動きができたらいいのか、を考えていくんです。
なにかの参考にしてくださいね。