今年2月、とある市立病院が病院改革プランを発表した。
そこには私個人にとって非常に衝撃的なことが書かれていた。
「2025年までに急性期病床を40%削減して、慢性期病床を40%増やす」と書かれていたのだ。
早い話、医者を4割カット、看護師も2割程度カットするということだ。
となると、周辺スタッフも減らさなければならない。
2025年といえば、あと8年後である。
そんな急に減らせるのか?
公務員だからリストラできないけど、医者は大学の人事異動で減らすことはできる。
看護師も僻地のサテライト診療所への勤務を命じれば辞めていくだろうし、事務職もそうだろう。
もし、それが出来なければ病院自体が潰れる。
地方財政は底をつき、病院への補助金を捻出できない状態。
そういう病院が地方には山のようにある。
今までは市民から税金を絞りとって甘い汁を吸ってきたが、肝心の市民の収入が減っていくのだから絞りようがない。
無い袖はふれないのである。
医療業界で働く身として既に実感しているが、既にこの業界は斜陽産業である。
もう医者だから安泰という時代ではないし、公務員だから安泰ということもない。
そして、ついに公務員にも人口減少の荒波が覆い被さろうとしている。
サラリーマンは20年前から収入は減る一方であったが、手厚く保護されてきた医療業界も衰退の道を辿るときがきたようだ。
我々業界人は「そんなこと言っても、市立病院だからリストラなんて出来ないでしょう?」「どうせ、税金で賄うでしょう?」と思っていたけど、死に体の官公立病院なんて地方には山のように転がっています。
「急性期病床が半分になる」という予想は20年前からあって、都会にいると分からないでしょう。
だけど、地方を見ると、まさにその通りになっています。
地方の整理が終わると、いよいよ都会です。
だけど、案ずることはありません。
「子供を生めば生むほど、家計がマイナスになる」社会にしたのは私達日本人です。
つまり、「貨幣経済を放棄」して、「経済的成長をしない」という選択をしたわけです。
もうみんな既存システムに飽き飽きしているんですよ。
なんとか健康にだけ注意して生き延びれば、2050年ごろには全く新しい何かが生まれているような気がします。
そういう選択を「人間」がしたんだから^^