ベトナムで働く日本人は

みんな変わってる。

とか個性的だ。

とかいわれますが、単純に印象的な問題なのか、それともなにかが普通から外れててそう言われるのでしょうか。

 

別に変わってると言われているだけであって、普通でないとは言われてないです。

しかし、普通=標準 ということなのでしょうか。
良くも悪くもない。
好きでも嫌いでもないわけであって、普通じゃないから好かれるし、嫌われもする。

って気がします。

 

奇を衒っているのと個性的なのとはまた違います。
見た目が普通でも、
話すと個性の強い人もいますよね。

 

古来より日本では和を乱すからず。
という気分が今でも残っています。
思ったことを全て口に出したらお互いの関係が崩壊してしまう。
だから、相手の気持ちや表情を伺いながら物を言います。
学生の頃までは、そんなことをしたことをない人も、社会人になって何年かまともに働けばある程度身につく処世術のようなものです。

最近は、テレビでは毒舌キャラがもてはやされたりしています。
若くて容姿がよければ、思ったことを口にしてちやほやされる。
最初はいいが、そのうち誰かに嫌われてテレビの画面から去っていきますよね。

たとえば、人に嫌われながらも、そのキャラを貫いている有吉なんかは

本当に個性的な人だと思います。

 

嫌われることを言える人間は、自己陶酔している人か、嫌われることを覚悟して腹くくった人間だけです。

厳しい環境が続き、それに耐え忍べば人間として磨かれます。
ただし、ある程度の目標意識を持った人でないとそれも成し得ないです。
逆にねじ曲がった精神になることもあります。(一時の自分がそうでした。)

思ったことを口にしずらい日本という国は、僕にとっては窮屈に感じます。

 

さて、ベトナムはどうかというと、人間の上下関係は常にあります。
例えば、歳が同じでも上司と部下の関係があれば
つねに上司はAnh(兄)もしくはOngで、部下はEm(弟)と呼び合います。

レストランなどに行くと、客とウェイターがお互いにAnh(兄)と呼び合う光景が見受けられます。
歳が近い場合Anhと読んだ方が相手を立てることになるのでしょう。
ベトナムでは初めて合う人をなんて呼んでいいか本当に悩まされます。
親戚関係になるとさらに複雑になりますが、まあそれば別の話として。

 

ベトナムでは上下関係をまず成立させつつも、相手に対しては思ったことを全て口にしているようです。(若い人は空気読む人も増えて来ましたが・・・)
だから、よく口喧嘩(口論)に発展します。
しかも、熱くなった彼らは自分の非をまず認めません。
ミーティングでは毎日のように口論をしています。
殴りかかるんじゃないかってほど熱くなっている時もありますが、会議のあとはお互いにケロッとしています。
この口論をまともに日本人がベトナム人相手にやろうとすると、気持ちばっかり疲れてしまう。

それが仕事だろという人もいますが、水掛け論に無駄な労力を使うのもどうかと思ってしまいます。

もっとうまい解決の仕方を選んだほうが早いです。

 

ベトナム人は頭の回転が早い人も多く、手先も器用です。
また、一見温厚に見えますが、激情型といったタイプが多い。
頭が固く、議論になると自分の意見を曲げません。
日本人にとっては慣れるまでは、付き合い方にとまどいます。

 

これは以前にも書きましたが、ベトナムという国は外国人から常に侵略され続けてきました。
また、いつ死ぬともわからない戦争という状況が長年続いていました。
どうしても、未来のことより、今を生きてしまう傾向が強いです。

単純にいうと現状のことに気を取られ、先が見えない(将来のことを考えられない)人が多いです。
だから、先のことを話しても実感としてなかなか伝わりません。

逆に、今より先のことを考えられるベトナム人は成功者になりうる可能性が高いです。

 

今を見る人。

先を見る人。

 

で話をしたところで、元々議論になりにくいわけです。

会社で言えば、社員と社長では見える景色が違います。
自分の将来が見える社員がいたとしても、会社の将来が見える社員は少ないです。

 

話は元に戻りますが、普通ってなんでしょうね。

封建社会をそのまま引き継いだような日本の会社組織は崩壊しつつあります。
グローバル化の波に日本は完全に飲まれているし、
国内で全てを解決できるほど、今の日本の経済は豊かではないです。

最近では、会社のために人生を捧げるような生き方を望んでいる人は減りつつあります。
戦国時代と同じで、主君がいつまでも台頭できるとは限らない時代です。

 

だから、個の力を育てるしかないです。

個の力が育ては、会社のためにも家族のためにもなります。
会社に寄っかかって生きる時代は終わりました。

いつ会社が潰れても良い覚悟で、自分の力をつけていかなければならない。

 

ベトナムで生活してみればわかりますが、日本人は衣食住すべてのことに本当に恵まれています。
日本は物理的に豊かで成熟した社会です。

ベトナムは外国人から見れば不便なことも多いですが、彼らはそれを不便とは思っていないのでしょう。
 

彼らと仕事を共にすることは、非常に面白いですが、ときにエネルギーをえらく消耗します。
この国では、正面からぶつかり続けると身も心ももたないし、ベトナム人に流されていたら日本人としての特徴も失ってしまいます。

ただ、自分のやりたいことをベトナムでやろうと思うなら、いつかは正面からぶつかる必要があります。



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