ちゃちゃっとピッツァ職人風、ほのかにお醤油の香り | 貝谷郁子の和イタリアンキッチンから

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今日は、「ピッツァ職人風」のお話。

ピッツァ職人風なんとか〜というのをパっと見て「ピッツァ!」と空目しちゃうかたもいるのですが、ピッツァ職人風のなんとか、はトマトソース仕立てのお料理のこと。でもそのトマトソース仕立てというのが、普通に食材を炒めてトマト入れて煮込む、というのとはひと味違うのです。

「熱いトマトソースの中に、食材をナマのまま入れて加熱して作る」のが基本のピッツァ職人風、イタリア語で アラ ピッツァイオラ です。

写真は、2個前のブログで書いたFOODEX JAPAN2021、2日目の10日(水曜日)、ANICAVイタリア野菜保存食品産業協会=redgoldfrom Europe のブースでのクッキングセッションの一品です。ここは質が高いトマト加工品をプロモーションするブースで、トマト水煮缶、あらごしトマト(パッサータ)、トマトピューレなど。

この時作ったのは、野菜のピッツァ職人風。正確には、野菜とモルタデッラソーセージのピッツァ職人風。ズッキーニとパプリカとモルタデッラ、全部サイコロ切りにして、トマトソースに投入、少し煮て野菜がいい具合に柔らかくなったらOK、という時短料理です。

もともとは「牛肉のピッツァ職人風」が有名なんですが、これも、普通に考える「牛肉炒めて火が通ったらトマト投入」ではなく、ナマの牛肉をそのままトマトに投入しちゃうのです。

ちゃちゃっと出来て、ワザ要らず、おいしいので、「ちゃちゃっとイタリアン」(宝島社)でも紹介しています。

でも、FOODEXのデモでは「和イタリアン」のお題にしたので、ワンポイントだけ違いあり。

鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて火にかけて香りが立ったら、

薄口醤油を入れてジューッとひと焼き(ひと炒め)して、

そこにトマトを投入するのです。

ほのかですが、しょうゆの香りがついて、食べやすく、ちょっとこくのあるいつもと違う一品になります。

FOODEXでの「野菜とモルタデッラのピッツァ職人風」は食べやすくて、トマトの味が良くて、すぐ出来ていいですね〜と評価いただきました。

(うすくち醤油のお話はまた今度。私、うすくち醤油推しです。考えなくても使える! )

 

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