西表島サバニキャンプ 2013-7- 最終 | 冒険手帳のブログ

西表島サバニキャンプ 2013-7- 最終


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網取湾の全景が見える岬でスノーケルしてみる。
初めて入るポイントはどんな海なのかわくわくする。
 
ここが私にとって西表島ベストポイントだった。
やっぱり岬はいい。 


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魚影の濃さに、小笠原でも夢中になった泳ぎ釣りにチャレンジ。
サバニの上でハリスに小さなツブシ玉を使ったシンプルな仕掛け。エサはソウセイジ。
これが面白いように釣れる。食材ゲットに苦労したらこの方法が効率的かも知れない。 

その後何度かリクエストを受けるが、この釣りには獲物が肉眼で見えるほどの豊穣の海がそこにある。という条件が必要だ。 
ここは魚種まで選べる。いい海だ!

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網取湾に入ると崎山の方から2艇のシーカヤックがゆっくりと向かって来た。
やはりシンペイだった。 
     
真上に上った太陽の眩い光と、水深によるいく筋かの青のグラデーション、
真っ白な海底に点在するさんご礁の根に重なるようにシーカヤックが影を落とし、
水中を生き物のように移動していた。 


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幾つかのポイントでスノーケルを楽しみサバ崎を越え舟浮湾に入る。 
舟浮集落の小さな丘を超えると比較的大きなビーチ、イダの浜に出る。
ここから湾に沿って小さなビーチが点在する。 
この湾の特徴は、どのビーチからエントリーしても海草やサンゴ、カメや群れ泳ぐ魚が見れる。

今回は最も奥まったマングローブ林の側にある小さなビーチに立ち寄る。 
ヤラブの木が海に向かって枝を広げ大きな日陰を作っていた。
ヤラブ(テリハボク)は幾つもの種を落とすが自然発生的に芽が出にくいらしい。 
人が手を加えてやると素直に育ってくれる木でもある。
だから沖縄ではヤラブの木があるところは人が暮らした証だ。という話を聞いた事がある。 
もしこのビーチにこの木が無かったら木陰を求めて立ち寄ることもなかっただろう。 



長い歴史の中で、もしかしたらこの小さなビーチを拠点に暮らした人がいたのかも知れない。 
また、以前は舟浮集落から網取り集落、その先にある崎山集落、更に山を越えた鹿川集落へは海上が主な移動手段だったのだろうが、シケや何らかの理由で舟に乗れない人も少なく無かったろう。
ここは陸路の重要な道でもあった。いずれの村にも小学校もあったから、どれだけの人がこの浜を超えて行ったのだろう。 
日が沈むと山から湧き出る星たち、浜から見る景色は遠くに小さく見える航路を示す立標を除けば今も何も変わっていない。
時には子供の手を引き後に控える山越えのために、このヤラブの木陰で一息ついたこともあったろう。  
今夜はそんな歴史の道を想いハンモックに揺られる。


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朝、空は変わらず穏やかに晴れ渡っていた。 
昨日着いた時にも猪の足跡が残されていた。
大潮の夜に満潮を迎え、私たちの足跡も綺麗に洗い流した後、また新たな猪の足跡が残されていた。 
猪は警戒心が強く鋭い嗅覚をもっているが、6人が寝ているすぐ側を夜中に通ったようだ。  

夕食は最後の晩餐。ということで、魚はアクアなんとか?に、、サラダに、パスタ・・と、
残っている食材を贅沢に使った。 
猪にとっては周辺に残された匂いは尋常ではなかった筈だ。 

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ここは人の営みは変われども景色ばかりではなく生き物たちにとっては今も昔も変わっていないのだろう。  

この天気を見て数日後には荒れると想像できるのは携帯電話で知る情報だけで、
やがて来る台風を自然現象で知る観天望気で予想できるのだろうか? 

その僅かなヒントを無理やり探しても見つけられない。 
それほどあくまでも屈託のない天気だった。 

それでも予想は徐々に影響が出る時間まで正確性をおびてくる。 
台風の影響は明後日11日。
発達した台風は徐々に全ての交通機関はストップさせるに違いない。
その前に余裕を持って避難したほうが良さそうだ。 

だが今日までは一日遊べる。 

この後サバ崎まで足を伸ばし、西表に別れを惜しむかのように心行くまで海に浸かった。  
午後になって台風の影響が出てきた。少し上がって来た風を拾い帰った。 
マリンサービスの船が続々と帰る頃、一隻の船が真っ直ぐにサバ崎方面に向かっていった。 
この台風はたとえ入り江の奥のウダラとて、容易くやり過ごせる台風ではない。 
きっと水田さんを迎えに行った船なのだろう。


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後半は5日の予定が3日と少なくなったが、その事を誰一人嘆く人はいない。 
この三日間は私たちに濃厚な夢の時を与えてくれた。 
2日の短縮なんて気にならない程に、生物にとって台風という存在は全ての活動をストップしてジッと耐え忍ぶ瞬間だろう。 

時には大きな災害を及ぼすものであっても、この雄大な環境を維持する大きな役割を担っていることを私たちは知っている。 

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終わり