西表島サバニキャンプ 2013-5- | 冒険手帳のブログ

西表島サバニキャンプ 2013-5-


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ウダラ浜に向かう前に崎山湾のあの海ももう一度見たい。 
 
行くなら天候が安定している今しかないだろう。
そのまま前半と同じように真っ直ぐにパイミ崎に向かう。 
ビーチの西端は外洋に面したドロップオフになっていて、如何にもすごそうな地形だ。 
岬周りは最も安定した今の時期でも、こんないい条件の日はそう多くないだろう。
最干潮が13時だったのでちょうど潮止りでもあった。湖のような海面に潮も止まっている。 
そしてやはり期待を裏切らないすごい海がそこにあった。 

北海道からのシーカヤッカーはまだ裸の生活をしていた。
シーカヤックに捕まりながら僅かに東に流れる潮に乗って素もぐりを楽しんでいた。 
私たちもひとしきり潜っては移動しながら東に向かう。 


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崎山湾の最深部にも以前集落があったようだが、
左右から流れる川がマングローブを育て深いジャングルに覆われてその面影さえない。 
西表島も全国的なサンゴの白化で壊滅的な被害を受けたが、最も早く回復したのもこの西表島だったようだ。 
それはきっとこの深い手付かずのジャングルから流れる栄養豊富な川からの流れ込みと無縁ではないのだろう。 


昼食のため網取のどこぞのビーチに、と思ったが雲行きが怪しくなってきたので、
急いで東海大の研究センターに向かった。 

舟を係留して広い屋根の下に逃げ込むと同時にドシャ降りの雨。間一髪で間に合った。 
スノーケルをしたばかりなので潮に濡れた体を洗い流せるので雨に打たれたところでどうってことはない筈なのだが、
水道の水シャワーは借りても雨に打たれようとする人はいない。
突然の雨は上空の冷たい空気も一緒に落としてくるので一気に気温が下がり肌寒いせいかも知れない。

初日だったので、昨日買出してきたパンでサンドイッチを作り頬張る。
食べ終わると同時に雨は上がりまたジリジリする夏の天気に戻った。
集落跡を散策したっぷり昼寝をし、周辺の海を潜りながらウダラに向かう。


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ウダラ浜には水田さん、トオルさん、そして山越えの岳がいた。 
どこに行くかあの時点で決めていなかったので陸路で来られる舟浮で降りることになった岳、
こんな事なら降ろさずに一緒に来れば良かった。  
水田さんは扁桃腺を腫らしてダウン気味、よって今夜楽しみにしていた続イリオモテのターザン裏話はお預け。 

後半のクルーには沖縄で人気の料理店を営む満名さんが参加した。 
プロの料理は限られた食材とはいえバリエーションがグンと広がる。 
「この魚をブイヤベースにしましょう。」 という満名さんの言葉に、
皆「わーい!やったー」と喜んでいる脇で、何だか聞いたことはあるがどんなものなのか料理の名前だという事は何となく想像がついた。

きっとどこかで食べているのだろうが、ブイヤベースという名を意識して食べた初体験だった。
ブイヤベースは日本語で言えば魚介鍋のようなもののようだが、こういう料理を作ってくれると海からの食材確保に俄然熱が入る。  
(食べる予定もないまま、ただ捕るだけを目的にむやみに捕獲するのはやってはならない。
命を頂いた以上は美味しく食べてやらねばならない。だから今回捕った獲物の捌きは私が担当した。)



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夜中、いつも水浴びする川に生き物観察に行くと、
どういう習性なのか、水際に特大の手長エビが数匹上がっていた。 
大きく育った木々は夏の強い日差しをも遮り昼でも薄暗い。
水浴び場を囲む複数のさがり花は毎日満開の花を咲かせ、朝になると水面を花で埋めた。


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つづく・・・