西表島サバニキャンプ 2013 -4- | 冒険手帳のブログ

西表島サバニキャンプ 2013 -4-

 

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第2段 

好天にも恵まれ、申し分のない5日間を過ごした2人と入れ替えに新たな3人が参加して、
明日から6人でまた魅惑の海へと繰り出す。 
使用した衣類、キャンプ道具、そして体を快適な宿で洗濯してカラッカラに乾燥させた。 

2013年7月8日

白い夏雲が南へ緩やかに流れている。 どこへ行こうか? 
ざっくりとではあるが、やっぱり西へ向かう。 
朝、サバニに荷を積む込む時点でもコースは何も決めてはいない。 
サバニに乗ったクルーも殆どが気の知れた人たちばかりだ。 
「さてどこへ行きましょうか? 」  
旅はこの何者にも縛られないニュートラルさがたまらない。むしろそれこそが旅と言える。 

フィヨルドを思わせる湖のような白浜の港を出て改めて考える。 
ここからナーラの滝があるマングローブの川へ。それとも一気にパイミ崎に。
今ならどこへだって行ける。 
最高のコンデションは選択の幅が広がりかえって迷う。


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海のコンデションがいい今、やはりあの魅惑の海へ行きたい。 
西表島と内離島の狭い水路に向かう。 
大潮だが満潮にあたる朝は白浜から見える仲良川河口は湖のように広い。 
その海のところどころに航路を示す立標が立っている。 
干潮時はこの標識を無視すると痛い目にあうが、
今はどのコースを走っても長いウミショウブでさえ船底に当たらない。  


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内離島との水路を越えた辺りで、水落の滝が頭をよぎった。 
ここから先、舟浮湾を超え、網取り湾を超え、更に崎山湾へと向えば、
マングローブや滝を見る機会は訪れないかも知れない。 
風も落ちている今なら数キロ南に上ればマングローブの中を通って滝つぼまで行ける。 

水落の滝は西表のダイナミックな滝に比べる小さいが、
船で滝つぼまで行けるしサバニなら大潮の干潮でも入って行ける。 
更にこの時間なら滝をサバニで受けとめる事さえできる。 

初めてこの滝を見たのは、西部を中心にスノーケルを楽しませてくれるツアーに参加した時だった。 
期待に反して随分とコンパクトな滝に拍子抜けしたものだが、
自分でここに来るようになると、なぜだか好きになった。   
「水落まで行く?」と誘ってみた。  
殆どのクルーは私同様ノープラン、早い話どうでもいいのだ。


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船上から水浴びをした後に、南のゆるい風を拾いながらゆっくり舟浮に向かう。
前半のウダラ浜から乗って来た岳を舟浮集落に降ろした。 
舟浮湾の中間地点でウダラ浜に向かう岳が、舟浮集落の裏にあたるイダの浜を超え岩場を歩いているのが見えた。 
ここから彼は舟浮湾の幾つかのビーチを超え、網取り湾に抜けるためにジャングルの山を越えなければならない。 
当然、トレイルのような整備された道がある訳ではなく、幾つかの意地悪なマーカーを頼りに藪を掻き分け越えていかなければならない。 

大丈夫? と心配する私たちに「このぐらいは大丈夫です。ウダラで待っています。」と、
その笑顔には一点の不安もなく、あくまで爽やかで元気だ。 
ハードな環境をむしろ楽しんでいるようにも見える。
彼はこの後2ヶ月以上、未開のジャングルを彷徨っていた。

携帯が通じる内に最新の天気図を確認。
舟浮湾を超え網取り湾に入れば電波の感度が悪く、崎山湾に入ると全く通じない。
フィリピンの南海上に気になっていた雲の塊が熱低から台風に発達した。 
今はまだ小さいが雲の量から発達する可能性があり、ここも影響は避けられそうもない。  

ただ空は南からの夏雲が広がりそんな感じを全く感じさせない。 
おそらく2日は安定した日は続くだろう。 
崎山湾のあのビーチも魅力的だが情報が入らない環境でのキャンプは不安が残る。 

今日はウダラ浜に行くことにする。 
ウダラ浜はドコモは通じないがauは何とか通じる。  

一泊目はウダラ浜と決めた。 


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つづく・・・