最近日本で良く聞くのが『耕作放棄地に葡萄の樹を植えてワインを造ろう』というもの。夢があり、中々魅力的なアイディアだと思います。

                   

ドイツでは47%が農地です。

農産物やその加工品であるワインは重要な産業としてドイツ経済を支えています。耕作放棄地が増えれば国の経済にも影響を及ぼしますが、私の耳に届く程に問題視されてない様に思えます。

実際放置された農地、ワイン畑はあまり見掛ける事はありません。プファルツ地方やラインヘッセン地方では『トラクターの入れない土地に価値は無い』と言われる程平地が続いています。

それに対し、モーゼル地方、ミッテルライン地方、ナーエ地方等では猫の額程の岩肌にも葡萄の樹は植えられています。

 

ドイツでは『昨年までジャガイモ畑が今年はワイン』といった事が出来ません。

新しいワイン畑を勝手に作る事は植栽権(Pflanzrecht)により法的に規制されています。これはEU-条例やワイン法と深く関連したものです。

目的は、ドイツ/ヨーロッパ産ワインの品質の保持、市場バランスの創造、生産者の収入の確保、等が挙げられますが、逆に低価格帯での競争力を落とす結果にもなっています。

『あまり』というのは、どんな理由かは知りませんが、時折放置されたワイン畑を見る事があるからです。

土地は何十年も放って置くと林になるものなのですね。

低木が密集して生え、鳥や獣の住処になっています。鳥獣被害の元、しかし、これも恵まれた気候風土の証拠です、荒地では低木ですら生えて来ません。

自然に帰るという事なのだと思います。

数十年後、日本のワイン畑がまた耕作放棄地に逆戻りしていない事を望みます。