ワインに酸は必要不可欠な成分です。
アルコールや糖分の無いワインはあっても酸の無いワインはありません。味的にも保存を考えても無くてはならないものです。その為、法的な縛りも多くあります。
ドイツワインはその冷涼な気候からリンゴ酸を多く含み、それはドイツワインの骨格とも言われ、その年の品質を左右するファクターです。
葡萄果由来の主要酸は酒石酸、リンゴ酸、クエン酸の三つ。
酒石酸は葡萄特有の酸で、カリウムとくっついて結晶化(酒石)します。酒石はアルコールに溶けにくいので発酵終了後、タンクの底や内壁にびっしりと付いています。
リンゴ酸は未熟果に多く、気温が高いと葡萄自身の呼吸作用によって分解して行きます。更に乳酸発酵によって乳酸に変わる事でワイン中から無くなります。
他の二つに比べるとかなり少ないのがクエン酸で0,5g/L程度です。
近年温暖化傾向にあるドイツワイン産地、糖度は上がり、酸は切れ、収穫時期は早まって来ています。年によっては酸を補う必要も出て来ます。
どのタイミングで収穫するか、除酸、乳酸発酵、補酸。『酸っぱい』という味以上に『酸マネージメント』はワインの品質を決めるものです。

