発酵終了後、タンクを満たし数週間置くと酵母が沈殿して、澱と上澄みに分かれます。この上澄みだけを別のタンクに移す作業が澱引きです。(2017 2/23澱引き)

澱引き前までは発酵時に溶け込んだ炭酸ガスが多く残るワインも移し替える際に多くの酸素が入り込み、ここからワインの酸化熟成が始まります。

一度目の澱引きでは微細な酵母細胞全てを折り除く事はできず、澱引き後も少量の酵母細胞と共に熟成は進みます。この時ワインはゆっくりと、でも確実に変化して行きます。

熟成中は温度、亜硫酸量、酸素量などで進み方に大きな違いが出て来ます。ワイン中のフェノール量が熟成の長さを決める重要な要素になります。静かに置いてあるだけのタンクの中で色々と化学的変化が起こっています。

 

渋味のあるタンニンは多重結合し沈殿することで渋味が和らぎます。

タンパク質で出来た酵母細胞はアミノ酸へと分解されます。

アルコールと酸が結びつくとエステルと呼ばれる芳香成分を作ります。

熟成とは異なりますが、この時酒石酸は結晶化して行き酸味は和らぎます。

 

この後、半年もすれば味は落ち着き品質は安定していきます。熟成を経て品質が上がることをポテンシャルがあるといいますが、それも管理次第です。

 

何処に味のピークがあるか?、家飲みワインのピークを逃すと凄く損をした気分になりますが、タンク熟成のこれを逃す訳には行きません。熟成は遅らせることは出来ますが、巻き戻したり、止めることは出来ないのですから。