この時期、ヨーロッパ中の庭や低木の茂みにはニワトコ(接骨木)の白い花が見られます。
『接骨木の花』は晩春の季語ですが、花の寿命は長く4週間程は見る事が出来ます。今年の5月は30℃を超える夏日も多く、一気に夏が来た感じでした。
見て楽しむだけで無いのがこの花の良い所で、花自体を嗅いでもそれ程香りが強い訳でも無いのに、シロップ浸けにするとマスカットに似た香りのエルダーフラワーシロップが出来ます。
スパークリングワインにこのシロップを加え、ライムとミントを添えればフーゴ(Hugo)の出来上がり、夏の定番カクテルです。
ニワトコ(接骨木)という名前も漢字も日本人にはあまり馴染みが無い様に感じますが、『庭常/庭常』と言った字も当てられる様で、庭木にも使われる身近な木です。
接骨木という漢字も骨折や打撲の効く為に付けられたものですし、発汗/利尿作用のある民間薬として用いられて来ました。
古くは神事にも使われたり、『ニワトコのゆりかごに寝かせると生気を吸い取られる』、『枝で子供を叩くと成長が止まる』といった迷信や、ハリーポッターでは最強の杖として登場します。
私達の生活に深く関わって来たからこそ、逸話も多くあります。
花が終われば実がなります。この実から果実酒も造られます。古代ローマでは黒い実は毛染め剤にも用いられたほど、ポリフェノールに富んだ果実です。
ビタミンも多いので、葡萄より健康に良さそうですね。


