乾燥ストレスが植物に及ぼす影響は様々ですが。その一つが植物ホルモンにも表れます。

 

アブシジン酸は植物が乾燥ストレスにあうと葉にて生成され、気孔を閉じて水分が失われるのをふせぐ働きがあります。

また、インドール酢酸は植物の重要な生長ホルモンで細胞伸長や分裂を誘導します。

根や茎の先端にあるものですが、これも乾燥ストレスにさらされると過剰に生成され、UTAの直接の原因物質へと変化します。

 

このUTAの原因は2-AAP(2-Aminoacetophenon)という物質ですが、これがワイン中に来るには二通りの経路が考えられます。

一つは、必須アミノ酸のトリプトファンが野生酵母の働きにより2-AAPに変化するもの。

と、葡萄の樹が過度のストレスを受ける事で生成されたインドール酢酸から化学的に変化したものです。

 

ワインは発酵が終わると亜硫酸を加えますが、この亜硫酸が引き金となってインドール酢酸からUTAの原因となる2-AAPへと変化します。

 

味と愛を言葉で伝える事ほど、言葉の未完成さを感じる事はありませんが、UTA(Untypische Alterungsnote=典型的でない老化臭)の名前からは想像し難いかも知れません。

例えられる臭いば濡れたダンボール゙、゙蒸れた洗濯物゙、゙古いタンズ、゙洗濯洗剤゙など様々、中にばドリアン゙というものもあります。果物の王様と同じ香り、というもの核になる物が同じだからです。

ではUTAも『3回飲めば病み付きになる』『香りの王様』になり得るかも知れません。嗜好品なのでそれも有りですね。

ちなみに人や動物の排泄物にも同様の物が含まれています。