もう十数年前ですが、このUTAは私のMeisterarbeit(マイスター試験の研究レポート)のテーマでした。
新たな脅威として今以上に熱く論じられていた頃です。
当時苦労した分、愛着というか気に掛かるテーマですが、実際に出会いたくない欠陥です。
というのも、ワインから取り除く事が非常に困難で、UTAの可能性のあるワインは先手を打って2-AAPを作らせない事が重要です。
UTAの危険性を内包しているワインは、亜硫酸を加える事でその牙を剥きます。
まず、条件に当てはまるワインを選び、小試験を行います。『危険性有り』と判断されたワインは亜硫酸を加える前にアスコルビン酸(ビタミンC)を加える事で予防出来ます。安価で簡単な処理で済みますが、まだ表れていない欠陥には無防備な事も多く、手遅れになりがちです。
80年代に入ってより、温暖化が懸念されるワイン産業にあって、問題視されるようになったのがUTAです。
後になって思えば1983年、89年、91年がUTAの年だった訳ですが、93年に初めてUTAの名前が使われえた事を考えると、長いワインの歴史にあって最近と言っても良いのではないでしょうか。
82年、同時期のオゾンホールの発見もあり、環境破壊がもたらした欠陥とも言われます。
UTAは葡萄の樹に過剰なストレスが加わる事で生まれます。
水不足、収穫過多、紫外線放射、未熟果の収穫、日光不足、固すぎる土壌等が挙げられます。
このうちの幾つかは2018年にも当てはまります。
気候の変化でこのような年は今後もしばしば訪れると考えられます。
温暖化、オゾン層の破壊によるUV光線の放射、環境ばかりで無くワインまで破壊してしまいます。