狭い様で案外広く奥深い金沢周辺エリア。
医王山系を挟んだ富山側も旧加賀藩領と言う経緯もあり呉西は特に金沢と文化が似通い、、、
先日入湯した「高窪温泉」昭和世代には堪えられぬ恰もタイムスリップした錯覚に浸れる秘湯と感じ。
但し令和、平成産まれや自分と同世代以上でも現代標準の画一的な宿のアノ無機的な雰囲気が好みの人には決してお奨めせず。
国道からの道路は舗装が割れ、周囲には能登半島地震で損傷を受けた建物散見される中、耐え抜いた昔ながらの浴場の建屋。
玄関より履物をスリッパに履き替え。
眼を引くのが気の利いた四季桜、骨董。
陶芸、掛け軸、仏像、民俗博物館然とした品々が
所狭しと。
祭礼に用いたか、通信連絡に用いたか大きな桶もしくは酒樽の太鼓が興味深く。
地元の自然石好きの自分には巨大な「医王山紅石」の原石に興味深々、気さくな女将さんに尋ねるとその昔名古屋から泊りがけで小矢部川の河川工事に来た土建業者の置き土産との事。
カウンターには「サルナシ酒」「鬼グルミ酒」
良く見れば綺麗に磨き上げられた「医王山紅石」(レッドジャスパー)その見事さに魅入る。
浴場までは渡り廊下を進み
奥は客室の模様
土産は干しゼンマイ、ワラビ、ススタケと自分好みど真ん中!!
予約すれば近江町直送の海鮮、ぼたん鍋一泊二食で6000円
昼は12時から2時まで食事も可能。
(ラーメンは600円との事)
木製のロッカー、昭和感が満喫できる脱衣所。
浴場は其れなりに今時風に改装され手入れも行き届き快適そのもの、石鹸、ボディーソープ、シャンプー完備。
温泉成分表など表示は無くも紛れもなく医王山系の硫黄泉。
シャワーは暫く流してお湯になってから使って下さいとの言葉通り最初は冷水。
お湯は加熱循環ながら高めの湯温、微かな刺激感が心地良く、、、
お代は僅か400円、女性デー、シルバーデーは更にお安く。
誰にも吠えず、懐きじゃれ付く一歳半の看板娘のフレンチブルドッグ「ともこ」ちゃん。
犬嫌いの向きはご用心、犬猫好きの自分には嬉しい所。
万人向けとは思わぬ物の思わぬ近場で見出した自分好みを嬉しく感じ。