「安住(あんじゅう)」について考えてみた | あしがらゆる~ふじさきともこのブログ

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ゆる体操で、からだをゆるめ、こころをひらき、ありのままに心地よく

お正月もすっかり終わり
普段通りの生活が始まりましたね

私の住む地域でも
週末にどんど焼きが行われ
お正月飾りなど持ち寄って
お焚き上げしてもらいました

 

火で燃やすという事に対して
私たちが感じることって
面白いですね

お正月飾りも不要になったからと言って
ゴミで出すのはどうも憚られる(^^;)

大きな炎の中に放り込んで
近寄ると痛みとして感じられるほどの
高温の火で灰になるまで焼くことは
「捨てる」のとまた違って

この世と違う次元へお返しするような
清らかな気持ちになります

母が何枚も練習して書き残した
般若心経の写経も
今回一緒に焼かせていただきました

ゴミじゃないから捨てるのは違う
感謝して成仏して頂く・・・
みたいな感覚かな?


どんど焼きの前日は
座禅や写経などで毎月通わせて頂いている
龍雲山円通寺さんで
月に一度の太極拳のお稽古


(先生と並ぶと明らかに何かが違う!爆  笑

ゆる体操を続ける中で
太極拳の滑らかな柔らかい動きに
ゆる体操と通じる事が
たくさんあるに違いない!
とずっと憧れて来ました

円通寺さんで太極拳を
何度か体験させて頂いて
私の直感はズバリ!当たっていたと
実感!

脱力、センター
理にかなった重心移動
身体意識・・などなど

ゆる体操で養うこと
大切な事柄との共通性の多さに
感動です

月に一度のお稽古では
全く覚えられないのですが
太極拳を習っている時間は
本当に心地良い時間です


で、ここからようやく本題(笑)

太極拳のお稽古の前に
円通寺の副住職さまから
能登の震災被害についてお話しがありました

共に修行された方々のお寺や
曹洞宗の重要なお寺である
総持寺祖院が大きな被害を受けたこと
緊急に必要な
水や水タンクを送られた事など
お話しになりました

そうですよね
元旦早々の大災害
その後も過酷な被害状況のニュースなど
連日接して
「明けましておめでとう」とさえ
言いづらいお正月となりました

私自身
朝目覚めた時に
暖かい布団にくるまれている事
寒いと思えば暖房のスイッチを入れられる事
毎日お風呂に入って体を温められる事

そんな当たり前と思っていた事が

今も当たり前にできている事に
改めて有難いと思い
同時に、被災された方々を思うと
本当にお辛いだろうと
ある種、申し訳ないような気持にもなります

 

ネットなどでも
 

「共感疲労」
他者の苦難や困難な状態に対して
思いやりや共感をすることにより
あたかも自分が経験しているかのように
心が疲れてしまったり
ストレスを引き起こされる現象

 



「コレクティブトラウマ(集合的トラウマ)」
大災害などが起きると、
社会や集団が「当たり前にそこにある」と
思っていたことが失われ
集団としての痛みが生まれやすかったり
ストレスを感じやすくなる状態

として
多くの人がストレスを感じている
と論じられていますね

私もちょっとそんな感じになっていました

普通にお正月をお祝いして
箱根駅伝を沿道で応援して
暖かい布団やお風呂の恩恵を受けて
・・・いいの?

って

そんな私に
円通寺の副住職さまのお話しの続きが
とても響きました

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震災の被害を受けた方々に
私たちが出来る事は行い

でも、今こうして
太極拳のお稽古が出来る事に感謝し
安住して過ごしましょう

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え?「安住(あんじゅう)」する??

と最初
私はその言葉にビックリしました

「安住」って
現状に満足してしてそれ以上努力しない・・・
向上心、意欲がない、怠け者
みたいなニュアンスで理解していたんですね

でも副住職さまのお話しをきっかけに

安住には文字通り
「何の心配もなく安心して暮らすこと」
という意味が言葉の中心にあると知り
改めて感じ入りました

元旦早々の大きな震災
翌日の飛行機事故
そして世界を眺めれば
出口の見えない戦争で
子どもを含む多くの民間人が犠牲となり

さらにへ気候変動や経済格差・・・などなど
悲しみ、不安、そして怒りさえも
引き起こす要因がいくつもありますよね

それも現実
まったく目をつぶって
無かったことにする
見えないことにするわけではないけれど

自分の日常
自分が選び取れる日々の暮らしを
積み重ねることで

「安住」している自分
「安住」できる日常を
確かなものとして確認する事が
大切なんだろうな
と教えていただきました

その意味でも
太極拳であったり
ゆる体操であったりと

「首から下」と私はよく言うのですが
自分の身体としっかり繋がっていること

それがどっしりとした土台として
必要だろうと考えます

放っておくと
すぐに頭でっかち

「首から上」だけで生きてしまう
私だから

お正月明け早々
「安住する」という言葉について考え
ブレそうな軸を正しい位置に戻す
きっかけを頂いたと感謝しています

 

こんな時代だからこそ
自分自身
そして関わって下さる皆さんの
安住を支えるために
今年もゆる体操を
楽しく続けていきたいと

太極拳のお稽古の後に
大福茶とのし梅を頂きながら
気持ちを新たにしました



今年もどうぞよろしくお願いします