戦後に新作落語、歌笑純情詩集で爆発的に売れ人気絶頂の時に進駐軍のジープにひかれて死んだ落語家、三遊亭歌笑の生涯を描いた作品で渥美清主演だ。渥美清はテレビでも中村玉緒と三遊亭歌笑夫婦を演じたおもろい夫婦という番組で評判を呼び男はつらいよシリーズの前の当たり役が三遊亭歌笑役だったといえよう。脚本はあっしを可愛がってくれた鈴木尚之先生で先生は本作について三遊亭歌笑をまるでアラビアのロレンスのような落語かいの革命児にしてしまったと反省していた。歌笑の兄弟子役が佐藤慶、普段冷血漢わ役が多い佐藤慶に落語家役は似合わないと思ったらこれが意外やぴったりでこの人の演技の幅の広さに感動させられる。佐藤慶とはあっしが落語家になって直ぐの頃に師匠談志の命令で銀座のバー、美弥でバーテンをしていた時に四谷のスナックで会って話をさせてもらったが後年、戦争の犬たちで共演した時にその時の事を覚えてくれていて感激した。悪役は良い人が多いというが全くだ。