公開時に見て衝撃を受けてまた見たいと思っていたがそれ以降一度も上映されなかった幻の映画だ。鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、菅原文太、松方弘樹の五大スター共演のオールスター映画だ。普通オールスター映画だとこの五人が悪いやくざと戦うという物語になるんだが本作ユニークなのは五人が二つに別れて九州一の組の跡目を争うという物語で言ってみればやくざ映画版柳生一族の陰謀になっている。脚本は柳生一族の陰謀の野上達雄、こんなストーリーが好きなんだ。最後の殴り込みで鶴田浩二が若山富三郎を殺してもカタルシスがまるでない。でも嫌いじゃないんだな、この映画。本作は藤純子の引退直後の作品だ。そして本作で描かれているのは鶴田浩二と高倉健の、若山富三郎と松方弘樹の深い愛だ。藤純子が引退したら東映やくざ映画のスターつがホモになったと公開時にあっしはビックリした事を覚えている。