公開時に見て小林旭と渡瀬恒彦兄弟が殺し合う暗くて救いようのない映画だと思って今回はパスしようかと思ったが野上達雄という作家性から見直して見ようと思い見てみたが、自らが妾腹の弟という野上達雄の出自渡瀬恒彦の弟に感情移入しているとしても暗くて救いようのない映画の言い訳にはならない。本作には観客論が不在なのだ。やくざ映画はカタルシスが命なのにカタルシスのないやくざ映画なんて存在価値があろう筈がない。