1971年作品だが公開当時あっしはこの映画の存在を知らなかった。リバイバル公開された時は脚本の鈴木尚之先生との付き合いが始まっていたので真剣にみたが本作の凄さに気が付かなかった。高知藩の改革者、野中兼山が政敵によって蟄居幽閉されて彼の死後に遺児たちが一軒家に幽閉されて他人との交際を禁じられ子孫を根絶やしにするという刑罰の重さを感じる事が出来なかったのだ。江原真二郎、河原崎長一郎、緒形拳、中村かつおといった男つは病や発狂して死に、岩下志麻等4人の女だけになったところで40年の幽閉から許されるという過酷な生涯を生き抜いた女を岩下志麻が熱演する。今井正監督の力作だ。