女の一生には二つあって一つは杉村春子が死ぬ迄舞台で演じ続けたやつでヒロインが初めて舞台裏登場して言うセリフが、布引けい、16歳です。これを80歳過ぎの杉村春子が言うから大爆笑になった。こちらは大映が増村保造監督、京マチ子主演で映画化している。今日の作品はモーパッサン原作の女の一生だ。モーパッサンは33歳の時に本作を書き39歳で発狂して43歳で精神病院で死んだんだって。本作は信州の旧家の一人娘の岩下志麻が迎えた婿の栗塚旭は女癖が悪く浮気ばかり、その間に生まれた子の田村正和はぐれてしまうという苦難の人生を描いた物語だ。本作公開時は二枚目役者として人気のあった栗塚旭だが今では彼がホモである事は誰でも知っているので女たらしの役には違和感を持つね。