小林旭の代表作、渡り鳥シリーズの記念すべき第一作。館内にお客さんが少なくてもうこのシリーズを懐かしがる世代はいなくなってしまったのかと思うと悲しい。函館が舞台で主人公、滝伸二は元刑事で恋人に死なれた過去を引きずっていてシリーズ中盤からの能天気な正義のヒーローとは違っている。ギャングのボス、金子信雄に雇われて悪事もするしね。ヒロイン、浅丘ルリ子もシリーズの定番の悪の組織と戦う正義派の娘ではなくギャングのボス、金子信雄の娘役なのも珍しい。主人公のライバルの殺し屋役の宍戸錠のクレジットの序列もまだ低い。それが返って新鮮でした。