記念すべまむしの兄弟シリーズの第一作で女囚701、さそりと2本立てで大ヒットした。菅原文太は本作で初めてズッコケ演技を見せこれが後のトラック野郎の三枚目につながる。高田宏治の脚本は菅原文太のゴロ政をズッコケながらも反権力の姿勢はぶれさせない。婦人警官の佐藤友美を犯そうとする川地民夫に、やめとけ、デカなんかとやるのはポコチンの汚れや。は名セリフだ。また最後の殴り込みで川地民夫が朝鮮人慰安婦の子供であるのを明かさせるのも上手い。そして何より本物の金筋やくざを演じる安藤昇の圧倒的存在感、中島貞夫の演出も見事だ。でもまむしの兄弟も女囚さそりも一作目だけなんだよね、面白いのは。でもシリーズ映画は兵隊やくざも陸軍中野学校もみなそうか。