今年は池波正太郎生誕100年で、それで仕掛人藤枝梅安と鬼平犯科帳が映画化されたりドラマ化されたりするのだ。池波正太郎が生んだ三大ヒーローは藤枝梅安、長谷川平蔵、雲霧仁左衛門だ。このうち正義のヒーローは長谷川平蔵、鬼平だけであとの二人はダークヒーローだ。何故ダークサイドに立つ人間がヒーローたりえるのか❓それは彼等が悪事はすれど非道はせずの大原則を守って行動しているからだ。藤枝梅安でいうと彼は金で晴らせぬ恨みを晴らす。彼が殺す人間は生かしていては為にならない悪人に限られていた。しかし今回の藤枝梅安は金さえ貰えば誰でも殺すただの殺し屋に成り果てている。彼が料亭の主人に頼まれて料亭の女将さんを殺すのは料亭の主人が天海祐希に惚れて彼女と一緒になりたくて邪魔になった自分の妻を殺したい。こんな動機の殺人を請け負うだぜ。しかも料亭の主人は天海祐希まで殺してくれと依頼する。その理由は天海祐希がやらせてくれなくなったから。これも藤枝梅安は引き受ける。これって金の為ならどんな殺しも引き受けるケチな殺し屋でしょ。こんな奴が鬼平犯科帳に登場したら長谷川平蔵にバッサリ斬られて終わっちゃうよ。誰も藤枝梅安に同情しない。同情の余地無しだ。こんな奴が主人公なのよ。脚本は大森某って池波正太郎の原作を読んでいないんじゃないの❓腹が立つのはあっしがリスペクトしている映画通の立川キウイ師匠がこの糞映画を面白いと評価している事だ。おっと、これ以上はキウイ師匠批判になってしまう。今年のあっしはマキノ雅弘監督のように他者の個性を認めようが目標だった。つまらない映画に優しい愛の手を差し伸べるのが立川キウイ師匠の個性だと思って辛抱しよう。今日はレジェンドアンドバタフライを見に行くつもりだったがレジェバタは立川キウイ師匠でさえ呆れていた映画だから、2日続けて酷い映画を見に行かなくてもいいだろうどパスします。