船場の老舗の若旦那の森繁久彌が芸者の淡島千景と深い仲になったが為に勘当され愛した女と共に生きて行く気を描いた織田作之助原作の文芸映画で日本映画史に残る名作だ。実家に依存し愛する女に依存し、いつまでたっても自立出来ない駄目男とそんな男を叱咤激励する女の姿は感動的であっしの人生では淡島千景演じる蝶子のような女とは出逢わなかったからなあ。昭和にはいたのかしら、こんな良い女が。淡島千景の父親役、多分田村楽太だと思うが良い味を出している。