佐渡金山から46人が脱走した。老中田沼意次は事件を闇に葬る為に江戸で罪無き者を捕らえて秘密裏に佐渡に送る事にした。その警護役割として雇われたのが殺人の罪て入獄していた凄腕の剣客、藤巻潤だ。主人公に正義が無く主人公を襲う方に正義があるとお逆転の展開が面白い。登場人物一人一人がしっかりと書き込まれていてラストの裏切りのダブルパンチが衝撃的だ。脚本は新藤兼人、社会派作品だけじゃなく娯楽映画にも手を抜かないのが素晴らしい。池広一夫のシャープな演出も良い。そして藤巻潤、本作が彼のベスト1作品じゃないの⁉️初めて見た映画だがいや面白かった。とんだ掘り出し物でした。映画史に残らなくてもこんなに凄い映画があるんだから日本映画全盛期の底力は恐ろしい。