戦後日本がまだ貧しかった昭和24年墨田区向島の貧乏長屋に住むブリキ屋一家の哀歓を描いた名作で中川信夫監督作品。中川信夫といえば日本一の怪談映画作家として有名だがあっしは彼のベスト1は本作である事を信じて疑わない。バカ正直で損ばかりしている父親の伊藤雄之助とやりくり上手の母親の望月優子、そんな二人の子の二木てるみが健気で泣かせるんです。そんな一家が夜逃げするのを見逃してやる長屋の差配人、林寛の優しさが心にしみます。見終わって人間ていいなあと心から思える作品です。終映後に巨乳悪女女王様と沼袋の中乃見家でおまかせ寿司と酒を2本、今日は幸せです。