生活苦と戦いながら文学に挑む樋口一葉の姿を描いた作品で彼女の周りにたけくらべの美登利や大つごもりの若旦那と女中等彼女の小説の登場人物を散りばめた八住利雄の脚本が素晴らしい。山田五十鈴の樋口一葉はミスキャストだと思っていたが見事に樋口一葉になりきっていてこの女優の凄さを改めて思い知らされた。何より嬉しかったのが明治時代の吉原や竜泉をしっかりと再現してくれている事だ。竜泉は痴かし師匠やえみちゃんが住んでいる町でそこの明治時代の風景を見る事が出来たのはありがたい。痴かし師匠とえみちゃんに見せたかった。