見たい映画は何本かありどれを見ようか迷ったが早く上映が終わる映画を優先しようとラピュタ阿佐ヶ谷にやって来た。映画の友の寒空はだか先生が来ていて二人で色々と映画に付いて情報交換した。さて本作はフランク永井のヒットしなかった歌謡曲を映画化したものでその才能が開花する前の鈴木清順監督作品だ。主演の筑波久子はグラマー女優として知られ引退後はハリウッドに渡りピラニアというB級パニック映画のプロデューサーになった。相手役の待田京介はあっしがご幼少のみぎりに月曜日の男という人気テレビドラマの主演をしていた。その後は東映に移り東映やくざ路線の鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、藤純子に続く第5のスターとして菅原文太と共に名があがったがその座を菅原文太に奪われ彼の役もそれまでの善玉やくざから屈折して悪人の仲間になると変わった。藤純子を助ける流れ者が彼女に振られてから彼女をサディスティックに虐める女渡世人、おたの申します、や清川虹子の跡目を松方弘樹と共に争うが敗れて悪に加担する緋牡丹博徒、仁義通します、が印象に残る。本作はしょうもない映画だ。