親の縁の薄い前科者、松山ケンイチの魂の再生の物語だ。子供を連れて墓石を売る吉岡秀隆は黒澤明のどですかでんの乞食親子へのオマージュだ。主人公のキャラクターが縁の薄い親の遺骨を預かったもののその処理に困っているところまであっしにもろかぶっていて見ていて他人事とは思えないで辛いのなんのって。原作、脚本、監督がかもめ食堂の萩上直子なので食い物シーンを美味く撮る。映画を見終わってふぐ刺しとすき焼きが食べたくなった。すき焼きも安いすき焼きじやあ駄目だね。今半のすき焼きじゃなくちゃあ。気前の良い痴かし師匠、よろしくお願いいたします。