夫の単身赴任中に不倫に走る妻をリアルに描いた近松門左衛門の原作が凄い。300年以上前の作品なのだが今観てもまるで古くないのだ。また不倫妻の息子役に片岡千之助が出ている。そして不倫妻の夫役は片岡仁左衛門、初日以来休演していたのが一昨日から復帰したのは何よりだ。仁左衛門が演じる事によって近松門左衛門の姦通ドラマが千之助の母が不倫をして千之助の父、片岡孝太郎のもとを去るという林真理子が小説、奇跡で書いた不倫ドラマと見事にオーバーラップするのだ。観ていて背筋が凍る思いがした。片岡仁左衛門で観る事が出来て本当によかった。