ある大家族を通して人間は所詮エゴイストだといい事を描いた成瀬巳喜夫作品。母が三益愛子、長男が森雅之で妻が高峰秀子、出戻りの長女が原節子で次女が草笛光子、次男が宝田明で三女が団令子、他に杉村春子、笠智衆、仲代達矢、淡路恵子、加東大介と豪華スターの共演に圧倒される。昼間の番匠義彰特集が何故面白くないかというと松竹作品は東宝作品に比べるとスターの層が薄いのだ。この頃、昭和30年代の現代劇では家族に嫌われた年寄りが老人ホームに入るというケースが多い。老人ホームって親を殺さない姥捨て山だったんだね。あっしも老人ホームに入っておかしくない年寄りなんだと自覚した。