黒い画集三部作のなかでは一番つまらない作品だ。池部良の銀行支店長が美人女将の新珠三千代と関係を持ったが故に出世コースを踏み外すというだけの物語で松本清張らしいミステリーがないので職人監督、鈴木英夫も腕の振るいようがない。お客さんもよく知っていてこの特集上映にしては珍しい不入りだった。