当時ニコヨンと呼ばれていた日給240円の日雇い人夫の生活を描いた今井正監督作品。社会主義リアリズムでともかく暗い。主人公、河原崎長十郎の運命が悲惨過ぎてラストは主人公が立ち直るのだが、その前が暗過ぎる為に観客は救われない。マキノ雅弘監督の悪人を出すとお客さんが嫌な気分になるので善人の登場シーンを多くして悪人の出番を少なくする思想の対極にある映画であっしの大嫌いな映画だ。