まず長谷川伸の原作が異色だ。他の作品のように強くてカッコ良いやくざの勧善懲悪物ではない。どこにでもいる等身大のやくざと娼婦の愛の物語だ。そして主人公に扮する中村勘三郎が凄過ぎる。役に憑依して全身全霊役になりきっている。改めてその役者としての力量に恐れ入る。相手役を勤める坂東玉三郎と片岡仁左衛門も素晴らしい。こんなにも感動的なドラマの何が気に入らなくてマキノ雅弘は東映でいれずみ半太郎として大川橋蔵主演で映画化した時にストーリーを改悪してしまったのか❓しかもマキノ雅弘はこの改悪に自信をもっていてテレビの長谷川伸劇場でも円と同じ脚本で菅原文太主演でリメイクしているんだから。朝から感動をありがとうでした。