東映やくざ路線の第一号となった映画史に残る作品。それまで清純派だった佐久間良子は本作で娼婦役に挑戦して演技に開眼したのは鶴田浩二と関係を持ったからだと言われている。直居きんやの脚本がまず素晴らしい。吉良常役、月形龍之介が渋い。本作を見ていたら人性劇場がやりたくなった。あっしのパロディ落語は一発のおまんこでも文七ぶっといでもマラ無し芳一でも川柳の芝浜でもお客さんは元ネタを知って笑ってくれるのだが、人性劇場だけは元ネタも村田英雄が歌って大ヒットした歌も知らないンだろうな。でもいいや、両国亭でやろう。