国立映画アーカイブで見た。家出した女子高生が歩いて四国を旅する青春ロードムービー。ヒロインの一人語りをメインにした石森史郎の脚本、みずみずしい斎藤耕一の演出、吉田拓郎の主題歌、今日までそして明日から、これが映画デビュー作の高橋洋子のはち切れんばかりの若々しさのどれも素晴らしかった。1972年の三国連太郎は嘘みたいに佐藤浩市にそっくり、横山リエも牧瀬茜に似ているとおもったら彼女が裸で海で泳ぐシーンがあり、やっぱりと納得した。余談だがヒロインの冒険心と孤独感に一番共感できるのは、榎園監督のドイツ人妻だとおもう。映画コンシェルジュとして榎園監督夫人に本作をお薦めする。