妖怪ダルにあっさり倒されて気を失ったカイナンマン。
まつりは、このままダルによって支配されてしまうのか?
・・・
薄らいだ意識の中、うっすらと周りの声が聞こえてくる。
・・・
たにー「なんや!何すんねんなぁ」
ダル「ダルーーーー」
たにー「こんなしょーもないまつり、やってられるか」
まこちゃん「みんなも家へ帰りよ」
・・・
ど、どうした・・・みんながダルい感じに洗脳されていく・・・
・・・
女の子「まつり、めっちゃ楽しいね」
女の子「あっ!わんだーらんどさんや握手してくださーい」
ダル「ダルーーーー」
女の子「あーあ、まつりはしょーもないし、私、海南に生まれて最悪やわ」
女の子「ほんま海南って何も無いよね」
・・・
こんなとこで倒れている場合じゃないんや・・・
せめて、この女の子らだけでも正気に戻さんといかんわ・・・
・・・
オイラ「・・・君たち・・・地元のことをそんなに悪く言っちゃダメだよ・・・」
女の子「あんたカイナンマンよなぁ!いっこ聞くけど、海南には何があるって言うんよ」
オイラ「えっ えっと・・まぁ・・みかん とか・・・」
女の子「そんなん和歌山のそこらじゅうにあるやんか!カイナンマンって名乗ってるくせに、海南のこと何にも知らんやんか!」
オイラ「(ガーーーーーン)」
女の子「もうこんな気色悪いオッサンほっといて帰ろ」
オイラ「(ガガガガーーーーーン)」
・・・
・・・
そうか
オイラ、肉体を鍛えることで海南を守ろうとしていたけど、それだけじゃ海南は守れやんわ。
自分自身、海南のことをもっと理解して、海南の素晴らしさをみんなに伝えていくんや
そして、市民みんなが海南のことを好きになって、
そしたら、その地域を想う気持ちのその先に、地域の絆とか繋がりとか生まれていく
それが、地域の平和に繋がっていくんや
ん辺りが急に真っ暗になったんやけど・・・
???「それでよいのじゃ古道よ!」
海南の平和を守るため、何が必要なのか気づいた古道。
そして、暗闇の中から聞こえてきた声はいったい・・・
(つづく)