【あらすじ】
無防備にパスポートを放置したぴっぴにお灸を添えたガイハ。
いっそのこと1冊10万円で売りつけるべきだったと後悔するのであった。
13時半『DL579』便搭乗。
座席を探していると前列のやや広めの空間で座席を発見。
G『エコノミーコンフォートだ!!』
何故か知りませんが、帰りは快適シート。
座席は埋まっているという話だったので事前からゆったりと帰られる事は決まっていたという事か。
それなら最初から教えてくれればこの3日間悩まなかったのに!!
一方、いとこは通常のエコノミー。
申し訳ない気持ちがありつつも、もうあの地獄は味わいたくない。
例え、どちらかが交代しても、8時間以上のフライトの間、どのように場をも持たせというのでしょう。
それにもしガイハが残ったとして
い『え~彼のほうが良かった!』
なんて口に出されるものなら、窓辺で雲の上からため息を漏らし続けるなんて事もなりかねません。
相変わらずテレビも無く、隣は太ったおばさんで右腕が進入していますが、足を伸ばせるだけでずっと楽。
本当に楽。
むしろ天国。
暫くすると食事タイム。
遅めのランチか、早いディナーか。
味は…
行きのほうがずっと美味しかった…。
そして睡眠。
睡眠…
…
G『眠れない!』
時刻はハワイ時間の18時に。
前日の睡眠時間は10時間。
どう考えたって眠れる筈がありません!
G『…』
困った。
暇なので、財布の中のドルでも整理していようか。
と、ウエストバッグの中から財布を取り出そうとすると
G『…!?』
ない!
ない!!
パスポートがない!!
財布の下にあった筈のポスポートがありません!!
思い出せガイハ!
飛行機に搭乗出来たという事は、ここに来るまでは持っていたという事だ。
ならば誤ってバッグの中にしまってしまったのか。
慌てて、鞄の中を調べるガイハ。
ない!
どこにもない!!
それなら椅子の後ろのポケットか。
雑誌の間までくまなくチェック。
けれどどこにも見当たりません!!
ここは乗務員に言うべきか。
否、ここで声に出せばぴっぴにばれてしまう!
先ほど人のパスポートを盗んでふりをしておきながら、実際に無くしたなんて口にすれば一生かけて笑われかねません!
あぁ困った…。
パスポートがなくても日本人だし免許証で通るだろうか…。
否、駄目だろう。
おそらく成田で1泊。
下手をしたらハワイに強制帰国させられ大使館まで行かなければならないかもしれない!!
とりあえず…トイレにいこう…。
こんなところで考えても冷静になれない…
隣の女性に断りを入れ、トイレへ。
すると
女『これさっき落としてたわよ。』
ななんとパスポート!!
落としてはいてはいたが無くしてはいなかった!!
これで無事帰国出来る!
※もちろん、ぴっぴには話していません。
あぁ女神だ!
この人は女神だ!
さっきは太ったおばさんなんてすみませんでした!ええ。