朝目覚めると、ふーりんさんが居なくなっていた今日この頃、皆さん人生の迷子に陥っていませんか?
隠れ家である棚の中やトイレを探しても一向に見当たりません。
もしや、夜中に逃げ出してしまったのか!? えらいこっちゃ!えらいこっちゃ!
焦りで思わずパニック。
すると足元から鳴き声。
鞄の中で丸くなっていました。
ほっと胸を撫で下ろし、ふーりんさんを外に出すガイハさん。
これで無事出かけられ…
バッグの中から舞う毛、そして何やらどこかで嗅いだことのある異臭。
慌てて中を覗くと、前日腹痛だった為に持ち歩いていた正露丸の蓋が開いていました…。
『Nooooォーーー○▼※□▲ー!?!!』
ここ最近、首痛が悪化しました。
慢性化的なもので痛みには周期があるのですが、今はかなりデッドゾーン。
左肩から首にかけて痛みと倦怠感に襲われ、ついには眩暈までするようになりました。
目の前がぐるぐるぐわんぐわん。
車酔いに似た感覚。
気合だっ!気合だっ!
頭の中でアニマルガイハが喝を入れるものの、もともと気合も根性もない為に効果は無く、人生初の整体に行く事に。
受け付けを済ませ、診察室に入ると先客が横になって治療を受けていました。
『お隣りのナカニシさんったら酷いのよぉ。毎朝挨拶する度にねぇお茶に誘うんだけど、今日も時間がないのって。あれは絶対に嘘なのよっ!えっ?そりゃわかるわよー。出かけてる様子がないもの。私の目は欺むこうなんて甘いわよ!』
慣れた口調で、世間話をまくし立てるおばさん。
体型も顔もアザラシそのもの。
確かに、毎朝このマシンガントークに付き合わされたら堪ったものじゃありません。
『えぇ…そうですね。』
困る先生。
ア『全く許せないわよ!そう思うでしょ?ねぇ?』
ねぇって。
先『まぁ…本当に忙しいのかも知れませんし…。』
フォローも大変。
それにしても、これだけ会話が出来るという事は痛みが無いのでしょうか。
『整体=激痛』もしくは『突然怪しい中国人が現れる』というのはガイハさんの思い違いだったのかっ。
ところが、そう思ったのも束の間、
ア『だからこの前言ってやったのよ!わかる?わかるかしら?私はね…ギャーーーイタタタタタ。それで…イタタタ!!』
!!
…
不安。
つまらない話を聞かされた仕返しか。
はたまた本当にこれ程の痛みが伴うものなのかっ。
よく見れば、隣の患者もぐったりしています!
その後も、トーク→絶叫→憔悴のラマーズ三段活用を繰り返すおばさん。
青ざめるガイハさん。
帰れるなら帰りたい…。
『ガイハさん!』
ついに呼ばれてしまいました。
俯せになりマッサージ開始。
…
…!?
気持ちいい!
体が解れていく感覚で全く痛みがありません。
オーバーなアザラシめっ!
いやっきっとガイハさんが強い子だから!
これっぽっちも痛くないさっ。
先『全然痛くないんじゃない?』
さすがの先生もガイハさんの強靭さに驚いてる様子。
眩暈なんて気のせいだったのかも知れません!
ところが
先『やっぱりねぇ…なぜなら、血行が悪くなり過ぎてるせいで痛みを感じなくなってるんだよ。これは定期的に解さないと治らないよ。』
…重症でした。
ふと隣のベッドを見ると、にやりと笑う老人。
その目はまさに、
『お前さんも仲間入りじゃ。』
嫌だ!絶対に嫌だ!
心は子ども、体は老人。
これじゃコドナではなくコイボレ!
下手したら唯の"オイタ"なボケ老人じゃありませんか!
先『また近いうちに来れますか?』
G『はい!行きます!行きます!行かせてください!だからコイボレとは呼ばないで!』
暫く整体通いが続きそうです。