窃盗未遂で逮捕された男が、自ら手帳にまとめた"戦果"が原因で余罪が発覚した今日この頃、皆さん毎日絵日記提出してますか?
手口はチャイムを鳴らして無人を確認、現金のみを盗み押し入れや引き出しは元通りにする慎重さ、その際侵入経路や盗んだ金額、失敗談すらも記録すらマメさ。
おそらく後世に語り継ぐ為に残しておきたかったに違いありません。
泥棒時代の栄光と挫折を赤裸々に告白、空前絶後のベストセラーを夢見たのでしょう!
ところが手帳の隠し場所だけは杜撰…いや、もしかしたら見つけて欲しかったのかも知れません!
捕まえられるものなら捕まえてみろ!と。
…捕まってるじゃん。
盗むのはハートだけにして欲しいですよね。めろめろ。
先日、『職務質問』 について触れたちょうどその日にそれは起きました。
路地裏を歩いていると、前からやってくる警官二人組を発見。
全身がポリアレルギー反応。
踵(きびす)を返すべきか…いやしかし、金髪口ピアス時代ならまだしも、今の容姿で何も疑われる必要はないはず。
それに実際に疚(やま)しい事など何もないっ!
と思いつつも体が拒否反応、無意識に目を反らしてしまうガイハさん。
するといつの間にか目の前に立ちはだかる警官。
終わった…。
警『ちょっといいかな?最近ここらへんも物騒でね。別に疑ってるわけではないんだよ。ただ何かあったら…ね。』
キャー助けてぇー!
なんて言う間もなく公然荷物検査。
しかもこんな日に限って大荷物。
先生!漫画の没収はしないで!友達に怒られちゃう!
そんなセンチメンタルな思い出に酔っている間に、バッグの内ポケットから取り出された『中身の無い』ボールペン。
なんでこんな状態に…。
警『これはなんですか?ボールペンですか?』
G『ボールペンです。』
ついに成立してしまった中学1年の『Is this a pen?』『YES! This a pen.』。
こんな馬鹿らしい会話、現実で使う事など無いと思っていたのに!
トムもマサミも驚いてるに違いありません!
警『何故中身が無いの?』
G『おそらく事故です。』
焦ったおかけで珍解答。
頭の中で鳴り響く不正解音。
このままでは本当に疑われてしまう!!
警『!!これはなんだ!?』
手に持っていたのは以前皮膚科で貰ったチョコラA。
警『何か黒く塗り潰してあるぞ!!』
!!
しまった…。
いつの日だったか、暇つぶしにPTP包装(※1)を黒く塗って遊んでいたような…。
G『色々あって黒く塗り潰したチョコラAです。』
…怪しい。
明らかに嘘っぽいじゃないかっ。
『こいつ(クスリを)やってるな。』
当の本人ですらそう思えてしまう!
警『ふーん。』
話を広げて!
話も疑いもしてくれなかったら否定も出来ない!
こうなったらこちらから手を打とう!
話題を振って打ち解ければ、怪しい人間でないとわかってくれるはず!
G『見回りって大変ですよね。』
警『それが仕事だから…ね。』
G『…。』
警『…。』
…。
沈没。
どう繋げと!?
警『これは…。』
苦笑いを浮かべながら取り出したのは『時効警察』ストラップ。
現役警官が"時効"ストラップ。
ピーポーくんそっくりの『そーぶくん』。
あぁ別に馬鹿にしてるわけじゃないんだ…。
別に無能捜査でいずれ時効なんて言いたいわけじゃないんだ…。
その後も四次元バッグから次々と提示される"疑わしき"品々。
何故ジンジャーエールのビンキャップがこんな所に!!
かなり不審に思われたものの、呆れ半ばで釈放。
久しぶりのシャバの空気は美味いぜ。
捕まってない!
通り過ぎる人々にも冷たい視線を向けられ、"見世物"の惨めさを知らしめた彼らの背中に『バキャロゥ!』をぶつけました。
心の中で。
そんなわけで、より一掃ポリアレルギーが悪化しました。
二度と道なんて聞きません。
名前を聞いても『わからない』と答えます。わんわんわわーん。
いつか交番の前でエアライブを出来る日はやって来るのでしょうか。
※1…錠剤の形にへこませた硬質プラスチックに錠剤を入れ、アルミニウムフィルムなどで封をしたもの。
